37歳のバロンドーラ―、モドリッチは120分間走り、PKを決め、そしてブラジルの至宝を慰める
写真:モドリッチ(新華社/アフロ)
12月10日、カタールW杯の準々決勝「クロアチア対ブラジル」の緯線が行われ、1-1(PK4-2)でクロアチアが勝利した。
優勝候補の筆頭とも目されていたブラジル代表が、ベスト8で姿を消すこととなった。
ブラジル撃破を手繰り寄せたのは、やはり37歳のモドリッチだった。
バロンドーラ―、モドリッチが抜群の存在感を見せた
クロアチアの背番号10番、モドリッチはブラジルを相手に堂々のゲームコントロールを見せた。
ポゼッションはブラジルの49%に対してクロアチアは51%。
圧倒的な強さを誇るブラジルに対してポゼッションで上回った。
時にはCBの位置まで下がってゲームメイクをし、激しい守備もこなした。
37歳という年齢で120分間司令塔としてプレーし続けたその姿は、まさに「バロンドーラ―」と言えるものだ。
この選手のレベルを見ると、「日本人選手もまだまだ向上しなければならない」と実感できる。
クロアチアは日本戦に続くPK勝利、4年前も2連続PK勝利
クロアチアの勝負強さは世界ナンバーワンといっても過言ではないだろう。
カタールW杯では、日本戦に続く2試合連続PK勝利となった。
敗れたブラジルのロドリゴは、21歳とまだ若く、さすがに大舞台での経験が不足していたように見えた。
これに対してモドリッチのPKは外す気がしないほど冷静で、そしてシュートにも勢いがあり、気持ちがボールに乗り移っていたようにも思えた。
W杯でのPKという経験の差が現れたシーンであると言えるだろう。
しかし、驚くべきは準優勝となった2018年ロシアW杯においても、ベスト16とベスト8の試合で同じようにPK戦で勝利していることだ。
なんと2大会連続で2試合連続でPK勝利しているのだ。
その勝負強さはまさに「国民性」であると言えるだろう。
クロアチア紛争を幼少期に経験した選手たちもおり、非常に精神的に強いという特徴があるのだ。
準決勝はメッシ率いるアルゼンチンとかなり強敵だが、その勝負強さで2大会連続決勝に辿り着く可能性もあるだろう。
試合後のモドリッチは、味方と喜びを分かち合った後すぐにブラジルの選手たちの元へ歩み寄った。
PKを失敗したレアル・マドリードの同僚であるブラジルの若き至宝ロドリゴを慰めるなど、その人としての素晴らしさも際立つ。
日本では、「モドリッチ」というワードがトレンドに浮上するほどだ。
準決勝の「メッシ対モドリッチ」の「バロンドーラ―対決」の行方に注目だ。
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