アーセナル冨安健洋が怪我体質から復活するための選択肢
冨安健洋(写真:ロイター/アフロ)
日本でも小野伸二や内田篤人、宮市亮など類い稀な才能を持ちながら怪我によって活躍しきれなかった選手が存在するが、現日本代表の冨安健洋(26)もまた同じ道を辿る可能性が出てきている。
今季未だ6分間しかプレーできていない冨安は、アルテタ監督から評価されているものの、長期離脱が長引いていることからトレード要因となる可能性も囁かれている。
今冬移籍の可能性は低いが、来夏活躍の場を移すことが必須
アーセナルが所属しているプレミアリーグは、「世界で最も過酷なリーグ」とも称されている。
毎試合多くのスプリントが必要であり、肉弾戦もいたるところで行われている。
年間通して怪我無くプレーできる選手の方が珍しいほどだ。
それゆえに、今の冨安にとっては残念ながら「合っていないリーグ」であると判断できる。
・2019年 大腿二頭筋、ハムストリング負傷
・2020年 ふくらはぎ、膝負傷
・2021年 左右のふくらはぎ負傷
・2022年 膝負傷
・2023年 膝とふくらはぎ負傷
・2024年 膝負傷
ざっと挙げただけでもこれだけの負傷履歴があり、細かな負傷を入れれば10回以上チームから離脱している。
上下動とスプリントの多いSBでの起用となるアーセナルでは、正直なところ難しいといえるだろう。
大怪我から復活した選手も多い
例えばイングランド歴代最高のCFとして名前が挙がるアラン・シアラー氏は、前十字靭帯断裂や椎間板ヘルニアなど数多くの怪我に悩まされた選手だった。
しかし、それでも3回のプレミアリーグ得点王に輝き、イングランド代表でもキャプテンを務め、20世紀の偉大なサッカー選手100人にも選ばれるほど活躍した。
オランダ史上最高のDFと称されるファン・ダイクもまた、怪我から復活した選手の1人だ。
前十字靭帯断裂という大怪我を負い、復帰後もなかなかパフォーマンスは上がらなかったが、数年かけて徐々にコンディションを上げていきトップフォームを取り戻している。
エールディビジ得点王やプレミアリーグ得点王、チャンピオンズリーグ得点王など数多くの個人賞を獲得したファン・ニステルローイ氏もまた、現役時代に大きな怪我を経験したスター選手だ。
PSVで活躍しマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が決まっていたが、その後の試合で前十字靭帯を断裂してしまったのだ。
1年間離脱することになったが、見事に復活し、プレミアリーグでも得点を量産し続けた。
このように、大怪我を繰り返した選手であっても再び輝くことは可能だ。
冨安の場合は、怪我をしっかり治し対策を練りながらもSBではなくCBで出場できるクラブに移籍すれば、再び輝ける可能性があるといえるだろう。
果たして冨安は再びその才能を輝かせることができるのか、今後に注目だ。
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