
写真:冨安健洋(PA Images/アフロ)
北中米W杯まで約6か月となったが、日本代表はベスト8以上を目指せる戦力で臨める可能性が高い。
怪我人が続出する期間もあったものの、新戦力の台頭により結果的に選手層は厚みを増した。
三笘薫など主力の復帰により自然と「より強い日本代表」にはなるが、2026年3月31日に行われるイングランド代表との親善試合ではより細かな部分を確認すべきだろう。
イングランド代表は守備的なWBを確認するには最適な相手
日本代表は長らく「3-4-2-1」のフォーメーションで戦ってきている。
大きな特徴は左右のWBに攻撃的な選手を配置する点だ。
左WBは三笘薫(ブライトン)と中村敬斗(スタッド・ランス)が起用されることが多く、右WBは堂安律(フランクフルト)と伊東純也(KRCヘンク)の2人が担っている。
三笘と伊東はスピードとドリブル、堂安と中村は決定力の高さがあり、この4人が良いコンディションで北中米W杯に臨めれば日本らしいサッカーが展開できるだろう。
しかし、試合展開によっては異なるアプローチでWBを構築しなければならないのではないか。
それは、「圧倒的な強さを誇る相手との試合」と「試合終盤にリードしている展開」だ。
前者は、ブラジル代表やイングランド代表、アルゼンチン代表、フランス代表、スペイン代表といった世界ランク5位以内に入るような相手で、後者はグループステージや決勝トーナメントの試合の終盤(1点差リードで残り15分など)といった場面となる。
超強豪国相手でも攻撃的な両WBで臨むのも1つの手ではあるが、リスクは当然ながら高まる。
特に強力なWGがいる強豪国に対しては、守備的なWBを起用する選択肢も「あり」だといえるだろう。
左WBであれば伊藤洋輝、右WBであれば鈴木淳之介がそうしたタイプになるだろう。
冨安健洋に関しては、CBだけでなく左右どちらの守備的WBもこなせるはずだ。
片方のWBは攻撃的なままで強力なWGのいるサイドだけ守備的なWBを起用することで、守備のリスクを大きく下げられるだろう。
また、勝つために手堅く試合を締めたい時も最適な選択肢となる。
1点が欲しい相手が攻撃的な選手を投入してきたとしても、伊藤や鈴木、冨安といった守備的なWBを交代で投入することで守備時にCB4枚のような形を作れる。
3月31日に行われるイングランド戦は、まさにそんな守備的WBを試すのに最適な試合だといえるだろう。
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