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日本代表の国際Aマッチ移動距離問題、日本サッカー協会が明確な基準と意思表示をすべきか

写真:久保建英(提供:なかしまだいすけ/アフロ)
サッカー日本代表は、11月16日に北中米W杯アジア2次予選のミャンマー戦に挑む。

三笘薫や板倉滉など主力の多くを怪我で欠く苦しい試合となるが、試合とは別の問題が浮上している。

それが「日本代表活動への参加不参加の判断基準」だ。

今後日本代表が活動していく上で大きな課題となる問題なだけに、日本サッカー協会は強く意思表示しておくべきだろう。

論点がズレるのはチームの結束力を低下させる原因に

事の発端は10月シリーズの久保建英の発言だった。

「きついですけど、なんとか戻ってきたという感じ。きついですよ、正直」

この発言は「きつくないか?」という質問に対する発言である。

その後「例えば菅原選手は僕よりも試合に出ていると思うし、その中でも文句一つ言わず代表のために帰ってきている。そういったところもファンの皆さんも頭の片隅に入れていただければ」という内容であり、決して日本サッカー協会や森保監督を批判しているわけではない。

久保建英は身体のきつさはあるが日本代表への参加を優先したいということだ。

・選手は日本代表の活動に参加したい

・しかし現実的には身体はきつい

この相反する事実が問題を難しくしているのだ。

いつしか「久保選手が投げかけた問題提起」という雰囲気にはなっているが、「久保選手は本当は帰国したくないが仕方なく参加している」と捉えてしまっているファンもいることだろう。

15日の取材で堂安律が発した「来たくない選手は来なければ良い」という内容も、論点がズレており日本代表にとってはマイナスな発言となる。

来たくない選手など存在しておらず、参加しない判断をした選手たちも「コンディション面を考慮すると日本代表の活動に参加するのはリスクがある」とプロフェッショナルな視点で判断しているだけだ。

こうした他の選手を落とすような発言は、チームの結束力を低下させる原因となるため、今後は避けるべきだろう。

日本サッカー協会や森保監督が明確な基準を意思表示すべき

強豪国となりつつある日本代表は、それゆえに新たな問題に直面しているのは確かだ。

曖昧な基準では今回のように不協和音が生じる可能性が高い。

日本サッカー協会や森保監督は、なるべく早く明確な基準を強く意思表示すべきだろう。

「選手のコンディションや各クラブのスケジュールの兼ね合いを考慮し、招集するかどうかを協会側が決定する」

このように、選手側に決定権があるのではなく、協会側(監督)に招集の決定権があることを明確にすべきだ。

誤解している選手やファンを増やさないためにも、「強く」意思表示してほしいものだ。

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