
久保建英所属レアル・ソシエダ、CLやEL出場権獲得どころか下位低迷でフィニッシュする可能性も
写真:レアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督(Winner Media/アフロ)
レアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督は前節のビジャレアル戦からチーム状態を改善させることができなかったようだ。
4月23日、ラ・リーガ第33節「デポルティーボ・アラベス対レアル・ソシエダ」の一戦が行われ、1-0でアラベスが勝利した。
レアル・ソシエダは直近3戦を2勝1分けとシーズン終盤でさら失速し、来季の欧州コンペティション参戦は難しい状況となった。
33試合で32得点と攻撃力のなさが露呈するソシエダ
ソシエダはリーグ戦のシーズン失点が37と確かな守備力を持つチームだ。
連動したプレスは強豪クラブでさえ苦戦するレベルとなっている。
しかし、「攻撃」となると評価は一変する。
ディフェンスラインでボールを回す機会が多いため支配率は自然と高くなるものの、そこからのビルドアップは無策に近く、久保やブライス・メンデス、オヤルサバルといった攻撃の選手が前を向いてプレーする機会が非常に少ない。
攻撃時にもディフェンスラインの人数が厚く、中盤も動き出しが少ないため常に人数不利で組み立てができない。
試合によってはアーセナルのようにSBをビルドアップ時にボランチの位置に移動させる「偽SB」を試すこともあるが、ただボランチの位置に移動しているだけでボランチの質ではないためあまり意味をなしていない。
右サイドで久保がボールを持った際の味方のフォローが非常に少ないのも問題だといえる。
近づきすぎては中へのカットインの選択肢が減るためNGだが、遠すぎてはパスの選択肢がなくなり複数人のプレスの標的となってしまう。
さらに距離が遠いだけでなく動き出しが遅い(というよりもクロス待ちで全く動いていない時もある)ため、相手DFとしては非常に守りやすい形となっている。
この試合では65分にCKから失点した後すぐに久保と右SBのアランブル、右MFのブライス・メンデスが交代となった。
追いかけなければならない展開で機能していた右サイドの3人を交代させたアルグアシル監督の采配に疑問を持つファンも多い。
この敗戦で暫定9位となっているソシエダだが、10位のラージョ・バリェカノと11位のオサスナが今節勝利すれば11位まで順位を下げることになる。
さらには13位のエスパニョールも今節勝利すればソシエダよりも上の順位となる可能性がある。
12位のヘタフェや14位のバレンシアも勝ち点39とソシエダとの勝ち点が3しかない。
ソシエダは今後の試合で負けや引き分けが先行するようなことになれば、14位や15位フィニッシュといった可能性も十分にありえるのだ。
アルグアシル監督はこのチーム状態を改善させELやECLの出場枠獲得に導くことができるのか、その手腕に注目だ。
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