サッカー

サッカーにおけるMF(ミッドフィルダー)のポジションの役割

サッカーには様々なポジションが存在しますが、その中でも特に器用さが求められるのが、「MF(ミッドフィルダー)」です。

どのポジションも試合に勝つためにはとても重要ですが、「中盤を制するものが試合を制す」と言われるほど、MFのプレーは試合結果に大きな影響を与えます。

部活やクラブに入っている人の多くは、「MFをやりたい」と思っているはずです。

それほどの花形ポジションであるMFには、どのような役割があるのでしょうか?

この記事では、そんな「サッカーにおけるMF(ミッドフィルダー)のポジションの役割」について解説していきたいと思います。

MF(ミッドフィルダー)とは?

MFは、フィールドの中央でプレーすることの多いポジションです。

GKやDFは守り重視のポジションとプレーを行い、FWは相手のゴールに近いポジションで攻撃重視のプレーを行います。

これに対してMFは、「攻撃と守備の両方をこなすこと」が求められます。

他のポジションと違い、360度ディフェンスに囲まれるシチュエーションが多くなるので、視野の広さや優れたテクニック、そして豊富な運動量が必要不可欠となります。

それでは、詳しくその役割を挙げていきましょう。

トップ下の役割

MFの中にもいくつかのポジションがあります。

FWのすぐ後ろ(中央エリア)でプレーするMFは、「トップ下」と呼ばれています。

ボールが自陣にある際は、DFやボランチの選手の近くに寄りゲームを組み立てる役割も担います。

相手側のエリアにボールがある際は、組み立てをボランチに任せバイタルエリア(ペナルティエリアの外側のエリアや相手DFとボランチの間のエリア)でフリーになる動きを行いボールを受けます。

このポジションに求められるのは、ずばり「得点に繋がる動き」です。

バイタルエリアでボールを受けたら、FWへラストパスを送ったり、自らシュートを打つといったプレーを行います。

テクニカルにドリブルをしたリ、周囲の選手と連動して崩したりすることもありますし、強引にシュートに持っていくようなプレーも時には必要です。

日本代表で言えば、2018年ロシアワールドカップで10番を付けてプレーした香川真司選手がまさにトップ下の本職です。

ドルトムント黄金期には、得点とアシストを連発するなどメッシクラスの無双モードでした。

ボランチの役割

ボランチは、ポルトガル語で「ハンドル」を意味する言葉です。

その言葉通り、チームの攻撃を中盤の底から操る役割を担います。

それゆえに、広い視野と敵に囲まれてもボールを取られない細かなテクニック、そして長短のパスの正確性などが求められます。

また、センターバックの前に位置することが多く、守備の面でもハードワークしなければなりません。

相手の攻撃的MFにプレスを掛けたり、サイドバックやセンターバックが上がったスペースを埋めるような動きも求められます。

現在バルセロナの監督を務めているシャビ氏のように、攻撃側に比重を置くボランチもいれば、リヴァプールのプレミアリーグ制覇やチャンピオンズリーグ制覇に大きく貢献したファビーニョ選手のように守備に重きを置くタイプのボランチもいます。

サイドハーフ

例えば「3-5-2」やダイヤモンド型の「4-4-2」のフォーメーションの際に配置されることが多いのが「サイドハーフ」です。

このポジションは、多くの仕事を担うMFの中でも特に忙しいポジションです。

攻撃時には、サイドをドリブルやフリーランで崩すプレーが求められますし、自らシュートを打ちに行くことも必要です。

また、攻撃時の組み立てにも参加しますし、中盤での激しいプレスも行います。

さらに、守備時にはサイドバックと連携して相手選手を挟み込み、ボールを奪うプレーも行わなければなりません。

アンカー

アンカーというポジションは、MFの中でも特に「異質」なポジションであると言えます。

センターバックのような強さ、ボランチのようなボール奪取能力、パスセンスを兼ね備えた選手にしかこのポジションを任せることができません。

パスセンスのない守備特化のMFでもプレー自体は可能ですが、チームを強くするためにはパスセンスもある選手を配置する必要があります。

その役割は、「センターバックの前に立ち防波堤になること」です。

「アンカー」という言葉自体が、船を港に停めておく「錨(いかり)」を意味します。

そのため、あまりセンターバックの前から動かずに常に守備を安定させることが最優先されます。

しかし、近代サッカーでは、センターバックやサイドバックから攻撃がスタートするのが当たり前となっていて、アンカーは彼らからボールを受けて展開していく役割も担っているのです。

世界最高のアンカーと言えば、バルセロナのブスケツ選手でしょう。

メッシ選手、イニエスタ選手、シャビ氏と共に「ティキタカ」を実現させ、最強チームを作り上げました。

安定した守備力とボールキープ力、パスセンスなど、まさに完璧なアンカーであると言えるでしょう。

まとめ

今回は、「サッカーにおけるMF(ミッドフィルダー)のポジションの役割」について解説してきました。

MFは、中盤でプレーするポジションで、豊富な運動量やテクニック、パスセンス、視野の広さなどが必須となります。

トップ下やサイドハーフ、ボランチ、アンカーといったように、MFの中でも種類があります。

ぜひ試合を観戦する際はそういった役割の違いを意識して観てみましょう。

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