佐野海舟（写真：SportsPressJP/アフロ）
6月10日、W杯アジア最終予選第10節「日本代表対インドネシア代表」の一戦が行われ、6-0で日本代表が勝利した。
久保建英と鎌田大地、遠藤航以外はフレッシュなメンバーとなったが、特に評価を高めたのがボランチでスタメンフル出場した佐野海舟だ。
町野や高井なども評価を上げたが一番の収穫は佐野海舟
このW杯最終予選の2連戦で評価を落とした選手がいる一方で、フル代表の主力を轟かす存在になれそうな選手たちも複数人いた。
町野修斗はポストプレーも上手く、ゴールへの積極性もあり存在感は上田綺世や小川航基に匹敵するレベルだ。
高井幸大もややスピード系のWGに対しては不安はあるものの、対人やビルドアップなどはすでにフル代表のスタメンレベルであることを見せつけた。
しかし、最も爪痕を残したのは佐野海舟だろう。
遠藤航とボランチを組むと、縦関係になり8番のようなプレーを試合終盤まで継続する。
久保建英と鎌田大地が気持ち良くプレーできていたのは、佐野が常に彼らをフォローしていたからに他ならない。
藤田譲瑠チマとのポジション争いは佐野に軍配
今回の2連戦は、藤田譲瑠チマと佐野海舟にとっては日本代表のボランチ4番手を争う機会ともいえる舞台だった。
ボランチのポジションでは、遠藤航と守田英正、田中碧の3人はほぼ確定であり、4番手が誰になるかが注目のポイントと見られていたが、藤田と佐野のプレークオリティは一目瞭然だった。
佐野は両WBの裏のスペースのケアをしながらも中盤のフィルター役で久保と鎌田をサポートし、ライン間で受けてWBやCFへのチャンスメイクをこなした。
実力差があったため守備面での良さを披露する場面は少なかったが、強豪国相手であっても頼りになる選手であることが明白となるほどのプレークオリティだった。
これでボランチの4枚はほぼ確定といえるだろう。（ボランチだけでなくWBや2列目などをこなせる旗手玲央もW杯には招集すべきだが）
ただし佐野海舟は4番手という存在ではないかもしれない。
現状は田中碧のライバルという序列だが、W杯本番のスタメン候補と言っても過言ではないだろう。
北中米W杯まで残り1年となったわけだが、欧州での経験をもう1年積んだ佐野ならば強豪国のエースを完全に抑えながらフィルター役としてチームを支えてくれそうだ。
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