全勝スタートのレアル、ヴィニシウスを特別扱いしないシャビ・アロンソ監督の決断は吉と出るか、それとも凶と出るか

ヴィニシウス,サッカー

写真:ヴィニシウス(ロイター/アフロ)
欧州サッカーもシーズンが始まり1ヶ月ほど経過したが、昨季無冠に終わったレアル・マドリードは順調なスタートを切っている。

新たに就任したシャビ・アロンソ監督は「チーム全員で守備をしなければならない」と公言しており、エムバペとヴィニシウスという守備をサボりがちな選手もアンタッチャブルな存在ではないことを強調している。

実際に昨季はアンタッチャブルな存在だったヴィニシウスだが、今季は多くの試合で後半途中で交代させられている。

ラ・リーガ第2節ではスタメンを外されており、そうした決断が現在のところ良い影響をもたらしているといえるだろう。

ヴィニシウスの不満はすでに限界か、シャビ・アロンソ監督の決断は吉と出るか凶と出るか

ここまで公式戦全6試合すべてで勝利しているレアル・マドリードゆえに、ヴィニシウスとロドリゴを左サイドで競わせるシャビ・アロンソ監督の決断は吉と出ているといえるだろう。

ただし、懸念すべき点もある。

それはヴィニシウスが不満を溜めていることだ。

昨季公式戦21得点15アシストと素晴らしい成績を残したヴィニシウスを絶対的な選手として起用しなくなったことで、本人が不満を溜めてきている。

9月20日に行われたラ・リーガ第5節のエスパニョール戦で途中交代となったヴィニシウスは、明らかに不満そうな表情と態度を見せていた。

アンタッチャブルな存在でなくなったことを自覚したヴィニシウスには、今後モチベーションを下げプレーレベルが下がるもしくは移籍をほのめかすといったリスクが生じてしまうはずだ。

ラ・リーガにおいてはバルセロナ、CLにおいてはリバプールやバイエルン、パリ・サンジェルマンといった強豪クラブを上回る必要があるわけだが、ヴィニシウスがパフォーマンスレベルを落とすようならばそうしたクラブを上回ることはできないだろう。

選手としては一流であるだけに、今後シャビ・アロンソ監督がいかにヴィニシウスを上手くコントロールしていけるかが大きなポイントとなる。

ヴィニシウスが途中交代やスタメンを外されるといった扱いを飲み込み与えられた時間で100%の力を出せるようになったならば、今季のラ・リーガ優勝やCL優勝の可能性も飛躍的に高まっていくはずだ。

果たしてレアル・マドリードはこのまま連勝街道をひた走るのか。

それとも大きな問題に直面し失速してしまうのか。

今後のレアルの戦いに注目だ。