
中村敬斗(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
小川航基や上田綺世など日本代表選手がリーグ開幕から活躍を見せているが、左サイドの主力の1人である中村敬斗(スタッド・ランス)が思わぬトラブルに見舞われている。
移籍を志願もクラブ側がこれを容認せず、開幕戦でベンチ外となった。
選手側のボイコットではなく、クラブの対応の仕方による精神的な問題が原因だと関係者から漏れてきたのだ。
トラブルによる残留なら日本代表にも悪影響を及ぼす
昨季リーグ・アンで11得点2アシスト(公式戦全体では12得点3アシスト)と大車輪の活躍を見せた中村だが、スタッド・ランスは2部に降格し主力選手を放出するなど新シーズンも難しい状況が続きそうだ。
中村はクラブ側から今夏移籍できると説明を受けていたため痛み止め打ちながらプレーし続けたが、実際には今夏の移籍は容認されず、残留が濃厚となっている。
もしも中村が残留を受け入れたとしても、精神的ショックをしばらくは引きずる可能性が高い。
さらにはフランスの2部リーグというレベル的に低い場所でプレーし続けなければならないため、選手としての成長が止まってしまう(止まってしまうどころか2部に慣れることでトップレベルでのプレーができなくなってしまう)可能性もあるわけだ。
日本代表では左WGや左WBでプレーしている中村だが、もしも今回の騒動によりプレーの質が落ちるようならば代表でのプレー時間も減っていくだろう。
右WGに関しては伊東純也や堂安律、久保建英の3人が高い水準でプレーでき、WBに関しても伊東や堂安だけでなく菅原由勢や森下龍矢も一定以上のプレーができるため、安泰といえる。
しかし、左サイドは絶対的エースの三笘薫がWGやWBでプレー可能だが、南野拓実はこれまでWGとしてはそれほど活躍できておらず(シャドーのポジションが適性)、前田大然が一定以上の水準でプレーできる程度だ。
つまり、仮に今回のトラブルによって長期間(1年後の北中米W杯まで)中村のプレーレベルが下がったままならば、左サイドの選手層の部分で不安が生じてしまうことになる。
若手選手で期待される佐野航大や伊藤洋輝、中山雄太のWB起用といった選択肢でカバーすることになるはずだが、やはり右サイドと比較すると不安なレベルとなる。
果たして中村は市場が閉幕する8月末までに移籍を実現させることができるのか。
今後の動向に注目だ。
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