中井卓大にとって勝負の1年がスタート、レアルのカスティージャからステップアップできるか
写真:中井卓大(Koji Watanabe/Getty Images)
日本の若き至宝、中井卓大にとって「勝負の1年」が始まる。
2022年はレアル・マドリードのカスティージャに昇格し、トップチームへの練習参加の回数も増えるなど、着実に実力をつけた。
しかし、欧州にはベリンガムやムシアラなど、同世代でW杯に出場し、欧州トップクラブで活躍する選手も出てきている。
トップチームデビューや日本代表デビューなどを期待される年齢であるがゆえに、さらなるステップアップが必要であると言えるだろう。
確かな実力はあれどプロとしての実績が上積みできていない現状
レアル・マドリードの下部組織を順調に駆け上がり、カスティージャまで辿り着いた日本人サッカー選手。
その事実は非常に素晴らしく、日本サッカー界にとって育成のモデルケースの1つとなったのは確かだ。
2022年11月にはU-19日本代表にも選出され、スペイン遠征で同年代の松木玖生などと肩を並べて遜色ないプレーを見せた。
しかし、サッカーはプロで活躍してこそ意味があるもの。
これまで育成年代で輝きながらもプロで思うような実績を出せなかった選手も数多く存在する。
中井卓大も、「確かな実力」を持っているが、その実力をプロとして示せているとは言いにくい。
カスティージャでもそれほど出場機会はなく、トップチームの練習に参加する機会は増えたが、実際の公式戦でベンチ入りしたこともない。
そういった意味でも、2023年は「勝負の年」である。
レアル・マドリード自体も、トップチームに現状必要ないのであれば他チームへのレンタルなども検討する時期だと言える。
中井もレアル・マドリード愛が非常に強いが、プロとして結果を出すために動き出さなければならないと感じているはずだ。
ベリンガムやムシアラなど、同年代のスターはすでに多い
欧州の舞台では、19歳はそれほど驚かれるような年齢ではない。
トップチームでデビューする選手も数多く、優秀な選手にはビッグクラブから次々にオファーが舞い込む。
実際にドルトムントのベリンガムは、クラブと代表で圧倒的なパフォーマンスを披露しており、中井が所属しているレアル・マドリードが本気で獲得を狙っている。
さらに、バイエルンに所属するムシアラも、すでにチームの主力となって2年目となっている。
今後はCLなどの大きな舞台でも結果を出していくはずだ。
中井卓大も、W杯ベスト8以上を目指す日本代表の主力を目指すならば、2023年度中に頭角を現さなければならないと言えるだろう。
はたしてレアルマドリードのトップチームデビューがあり得るのか。
それとも他チームへの移籍などの決断を下すのか。
今季の中井卓大の決断に注目だ。
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