
写真:田中碧(picture alliance/アフロ)
W杯の準々決勝で日韓戦が行われると言ったら、世界のサッカーファンは「それはありえない」と答えるだろう。
確かにアジアでは突出した2チームだが、W杯のベスト8に両チームが勝ち進む確率は極めて低い。
しかし、今回のカタール」W杯では、もしかしたらその「ありえない」状況が現実に起こる可能性があるのだ。
日本と韓国共に強豪国との対戦
日本代表は、ドイツとスペインを破ってグループEを首位で通過したが、決勝トーナメント初戦の相手はかなりの強敵だ。
2018年ロシアW杯の準優勝国であり、バロンドーラーであるルカ・モドリッチが中盤に君臨している。
そんな日本に対して韓国はさらに強敵を相手にすることとなる。
FIFAランキング1位で「サッカー王国」と呼ばれるブラジルが相手だ。
中盤のメンバーが固定され疲弊しているクロアチア
日本代表は、怪我人を抱えながらもなんとか選手をやり繰りしながら決勝トーナメントまで辿り着いた。
中盤では鎌田がプレー時間が多くなっているが、それ以外の選手は前後半で積極的に入れ替えているので、それほど疲弊していない。
しかし、クロアチアは対照的に中盤の3人を完全に固定して戦ってきた。
バロンドーラーのモドリッチとコバチッチ、そしてブロゾビッチだ。
モドリッチは37歳で、ブロゾビッチも30歳、コバチッチが28歳と、年齢的にも中3日の4連戦はきついはずだ。
確かに強豪国であるがゆえに、日本が勝つ確率は50%以下であるのは間違いないが、決して期待できない試合ではないだろう。
ネイマール不在、その他にも怪我人続出のブラジル
ブラジルのエースといえば、間違いなくネイマールだが、グループリーグ第1節で足首を痛め以降欠場が続いている。
当初は決勝トーナメント1回戦には間に合うのではと予想されていたが、ここにきて間に合わない可能性が出てきたのだ。
ヴィニシウスやラフィーニャ、リシャルリソンなど、ネイマール不在であっても世界トップクラスの攻撃力があるブラジルだが、エース不在ではワンランク攻撃力が落ちるのは間違いないだろう。
また、ブラジルはサイドバックの負傷者が続出している。
これまでダニーロ、アレックス・サンドロが負傷していたが、カメルーン戦でアレックス・テレスが足首を痛め途中交代となってしまったのだ。
それでも韓国代表がブラジル代表に勝つ確率は、日本がクロアチアに勝つ確率よりも少ないのは確かだが、ポルトガルに後半アディショナルタイムの劇的弾で勝利し決勝トーナメントに進出してきた勢いがあるため、番狂わせもありえるだろう。
はたして日本と韓国が共にジャイアントキリングを起こし、W杯史上初となる日韓戦が実現するのか、要注目だ。
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