
「本当にタフで、優勝は特別で、選手たちのおかげ」。比嘉リカルド監督、就任1年目で日本一へ導いた万感の想い【全日本選手権 決勝|記者会見/しながわ】
【第30回全日本選手権|決勝】立川アスレティックFC 2-5 しながわシティ(3月22日/駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場)
3月22日、駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場で、JFA第30回全日本フットサル選手権大会の決勝が開催された。立川アスレティックFCvsしながわシティは、5-2でしながわが勝利し、タイトルを手にした。
今シーズンからしながわの監督に就任し、1年目でクラブを優勝に導いた比嘉リカルド監督が記者会見に出席した。
■フルマッチ 決勝 立川アスレティックFC vs しながわシティ|JFA 第30回全日本フットサル選手権大会
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守備がうまくできたことが今日のポイント
●しながわシティ|比嘉リカルド監督
──今日の試合を振り返って。
この3日間、すごくタフな試合でした。1シーズンを通して長い戦いのなかで、メンタルもフィジカルもすごくきつかったけれど、そこを乗り越えて優勝できたことは選手たちのおかげです。
(立川は)僕が3年間指揮してきたチームですし、今日の試合も本当に大変でした。第1ピリオドは相手のピヴォ当てに何回もやられてしまいました。
ただ第2ピリオドで修正して、リズムをつくることができました。守備が安定すると攻撃もできます。今日のポイントは、第2ピリオドのディフェンスがすごく良かったことだと思います。
──しながわは「トルエーラ柏」で2021年に優勝してから2年間は2回戦敗退でした。ここで新たな歴史を残しましたがどんな思いですか?
うれしいですね。本当にうれしいです。優勝は特別な経験ですから。昨シーズンまでは立川の監督をしていて、この4年間で僕自身は3回の決勝に行きました。2回負けて、3回目で勝てたこの経験は特別なものです。個人としてもそうですが、フットサル界としても、リーグでは名古屋の連覇が止まりましたし、僕らは来シーズンも優勝争いができるチームを目指したいです。
優勝は1チームしかできません。どれだけ強くても、優勝は特別ですし、難しいものです。相手をリスペクトしながら、毎回優勝ができるような強いチームをつくっていきたいです。本当に、すごく特別なことでした。
──今シーズンは立川を相手に1勝1分1敗でした。難しさもあったと思いますが、どんなことを意識しましたか?
ファイナルシーズンの岸和田ラウンドでサカイ・ダニエル・ユウジやチアゴ・セウバックを出すときに、相手は(機動力のある)クワトロのセットを出してきたので、逃げちゃいけないなと。
ただ、そこに毎回合わせたら大変なので、こちらはどのタイミングでアグレッシブにいくのかを考えていました。変なタイミングでいくと試合を難しくしてしまうので、今は強くいけるのか、いけないのかという部分には注意をしました。そこはすごく良かったですし、裏を取られていないと思います。
今回は逆にピヴォ当てが多かったのですが、ハーフタイムで修正できていい勝利ができました。
──立川に就任した際も、1年目に全日本選手権で優勝しました。リーグとも異なり、トーナメントで勝つことの難しさもあると思いますが、選手に伝えたことや意識していることはありますか?
メンタルです。優勝するまで、1回戦、2回戦、3回戦(準々決勝)、準決勝と、決勝まで勝ち続けるのはすごく疲れます。どこかにフォーカスできるものがないと、どれだけいいフットサルをしても優勝はできません。
別府で戦った大分ラウンドの1、2回戦は、負けてもおかしくはないようなひどい試合でした。もちろん、相手も良かったですけど、こちらのパフォーマンスがひどかった。そこからメンタルをもう一度リセットしないといけませんでした。
リーグ戦で最後に3位で終わったところから、今大会で「絶対に優勝したい」というところまでリセットすることは難しいことだと思います。なので、選手には本当に感謝しています。
──しながわシティをさらに強くするためのプランは?
僕らがつくっていくべき土台は、ディフェンスです。失点が多すぎます。フットサルは3失点すると厳しいですし、もっと点を取らないといけなくなります。そこを減らさないといけません。
みんな頑張っていますけど、前からいくのか、いかないのか。グループとして一つのディフェンスができるようなシステムをつくっていきたいです。
──しながわの選手はベンチで選手が活発に議論しています。選手に話を聞くと、それは監督のカラーだと言っていましたが、選手の意識をどう変えたのですか?
うまい下手に関係なく、一つのミスに厳しく要求しないといけない時はあります。僕も、そうやってアプローチするようにしていますが、一人ずつキャラは違うので変えています。もちろん、オーバーにやりすぎてしまい、みんなに謝ることもあります。
大切なのは、自分のことよりもみんなのことを考えられないといけません。でも今日、ベンチでやり合っていた2人(カイオとサカイ・ダニエル・ユウジ)は大丈夫です。優勝したいという、それくらいの厳しさを求め合っているので、みんなやったらいいと思います。
ただ、人によってはやりすぎてしまうと良くないこともありますけどね(苦笑)。それを強く伝えた時に、日本人選手だとなかなか試合中に切り替えられないことがありますけど、ブラジル人は、切り替えがうまいです。試合中、ベンチでバチバチやっていることは、僕は好きですね。そこに勝ちたいという思いを感じるので。ただ、それくらいやり合って、勝ちたい気持ちを出せれば強くなれると思います。
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