堅守速攻でラ・リーガの強豪へと登り詰めた「アトレティコ・マドリード」の歴史と魅力

サッカー,アトレティコ・マドリード

シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリードは、ヨーロッパでも屈指の実力を誇るサッカークラブとして知られています。

同リーグに所属するレアル・マドリードやFCバルセロナと唯一互角の戦いを繰り広げられるクラブであり、その強さはもはや伝統となってきています。

しかし、その2クラブと比べると人気という面ではかなり差があるというのも現実でしょう。

今後このアトレティコ・マドリードというクラブが2つのクラブからラ・リーガの主役を奪うことはあるのでしょうか?

この記事では、そんな堅守速攻でラ・リーガの強豪へと登り詰めた「アトレティコ・マドリード」の歴史と魅力について解説していきたいと思います。

アトレティコ・マドリードとは?

アトレティコ・マドリードは、スペインのマドリードを本拠地とするサッカークラブです。

1903年に創立し、プリメーラ・ディビシオン優勝11回、コパ・デル・レイ優勝10回、UEFAヨーロッパリーグ優勝3回、UEFAチャンピオンズリーグ準優勝3回を誇るビッグクラブとなっています。

スペインの首都であるマドリードのクラブということで、スタジアム(シビタス・メトロポリタール)も67,829人が収容できるかなり大きなものとなっています。

2000年代までもラ・リーガの強豪ではありましたが、ラ・リーガを3強時代へと変えたのはシメオネ氏が監督に就任してからでした。

2012—2013シーズンに3位となると、2013—2014シーズンは1995—1996シーズン以来の優勝を果たします。

その後もレアル・マドリードやFCバルセロナと毎年優勝を争い、2020—2021シーズンも優勝し、10年間すべて3位以内という成績を収めているのです。

アトレティコ・マドリードの強さ

シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリードの強さと言えば、やはり「堅守速攻」でしょう。

特に堅守という面においては、ヨーロッパでも1位2位を争うレベルであると言えます。

2021—2022シーズンこそ43点も失点してしまいましたが、シメオネ就任前年まで50点以上の失点が続いていたものを、8年連続30点以下に抑えるまでに変えていったのです。

特に2015—2016シーズンはラ・リーガで18失点しかせず、多くのチームを苦しめました。

その圧倒的なカリスマ性と威厳で所属するすべての選手に守備意識とハードワークの精神を植え付け、最強の守備を実現させたのです。

しかし、ただハードワークをするだけでなく、効率的なプレスを重視し、守備のブロックを崩されないような戦術を取っていったのです。

攻撃に関しては、強力なフォワードを活かしてカウンターで得点を奪うような戦術を実行しています。

現在レアル・マドリードに所属する世界最高のキーパーの1人であるクルテゥワ選手も以前アトレティコ・マドリードに所属していて、2012—2013、2013—2014シーズンにサモラ賞(1試合当たりの平均失点が少ないキーパーに送られる賞)を受賞しています。

さらに、2015—2016シーズンから2020—2021シーズンまでの5シーズンもアトレティコ・マドリードのヤン・オブラク選手がサモラ賞を受賞しているので、7シーズン連続でアトレティコ・マドリードのキーパーがサモラ賞を受賞しているのです。

堅実な戦いゆえに世界的な人気を獲得できていないという現実

アトレティコ・マドリードは、シメオネ監督の就任以降、プリメーラ・ディビシオン優勝やヨーロッパリーグ優勝、チャンピオンズリーグ準優勝といった輝かしい実績を残しています。

その強さはヨーロッパでもトップクラスで、実際にヨーロッパのクラブランキングでも10位以内に入っています。(マンチェスター・ユナイテッドやASローマなどよりも上)

しかし、その強さとは裏腹に、「人気」といった面では上位10チームの中でも一番低いというのが現実です。

実力だけでなく人気も一流にするために必要なこと

アトレティコ・マドリードが今後本当の意味でレアル・マドリードやFCバルセロナと肩を並べるには、達成しなければならない目標が2つ存在します。

それが「チャンピオンズリーグ優勝」と「スーパースターの輩出」です。

チャンピオンズリーグ優勝

これまでにアトレティコ・マドリードは3度のチャンピオンズリーグ準優勝を経験しています。

これだけでも十分凄い実績なのですが、メガクラブと呼ばれるにはやはりチャンピオンズリーグ優勝を実現させなければなりません。

実現することができれば、一気にクラブとしての「格」が上がるはずです。

スーパースター

かつての「レアル=クリスティアーノ・ロナウド」「バルサ=リオネル・メッシ」のように、スーパースターがいることで世界的にも注目されるクラブとなります。

現在も、パリ・サンジェルマンにはエムバペ選手やネイマール選手、メッシ選手が在籍していますし、その他の10位以内のクラブも世界的なスーパースターが在籍しています。

そういった意味でも、アトレティコ・マドリードも常に1人、2人のスーパースターが在籍するようなクラブにしていかなければなりません。

現在で言うと、ジョアン・フェリックス選手がそういった選手になれる可能性を秘めています。

抜群のテクニックとシュートの上手さ、そしてスター性。

1シーズンでも爆発すれば一気に世界的なスーパースターとなるはずです。

まとめ

今回は、堅守速攻でラ・リーガの強豪へと登り詰めた「アトレティコ・マドリード」の歴史と魅力について解説してきました。

アトレティコ・マドリードは、シメオネ監督の元、堅守速攻を武器にレアル・マドリードやFCバルセロナと互角に戦う非常に強いチームです。

今後チャンピオンズリーグ優勝やスーパースターの在籍などをクリアできれば、メガクラブへと進化していくことでしょう。