ドイツ撃破の日本代表は新たなフェーズへ、アジア杯へのベストメンバー派遣回避という選択肢
写真:三笘薫(提供:なかしまだいすけ/アフロ)
9月10日(日本時間)に行われた国際親善試合のドイツ代表戦で4-1と完勝した日本代表は、新たな次元へとステップアップしたといっても過言ではないだろう。
そこで考えなければならないのが、2024年1月に行われる「アジア杯」への選手派遣問題だ。
予選が1月14日~24日まで行われ、勝ち進めば2月10日の決勝戦に出場することになる。
つまり、欧州組はおよそ1ヶ月間所属クラブの試合に出場することができなくなるわけだ。
欧州コンペティションに参加する選手を不参加にするという選択肢
これまでの日本代表は、常にアジア杯へベストメンバーを送り込んでいる。
かつての代表で主力だった中田英寿や稲本潤一が不在となったこともあるが、それらは怪我による不参加であった。
しかし、ドイツ代表を撃破した現在の日本代表は、確実に新たなフェーズへと移行すべきタイミングであるといえる。
アジア杯を軽視するわけではないが、欧州クラブでプレーする選手にとって(特にCLやELの決勝トーナメントに進出している、もしくは優勝争いをしているクラブに所属する選手)に関しては、クラブ側と選手側双方にとってネガティブな現実となる。
「日本は世界トップ10に入る」
日本代表と対戦したドイツ代表のトーマス・ミュラーは試合後そうコメントしている。
決してお世辞ではないだろう。
日本代表のハイレベルな規律は以前から世界屈指だが、そこに個の能力がついてきたことで世界の強豪国にも勝利できる実力となっているのだ。
アジアではすでに頭1つ(いやもしかしたら2つ)抜きんでているといえるだろう。
そうした経緯を踏まえれば、主力選手の何名かを不参加にし、優勝を目指しながらも選手層の底上げを狙うといったフェーズに移行すべきなのかもしれない。
今回のアジア杯で考えれば、CLやELでベスト16に進出する可能性がある日本代表の主力(三笘薫と久保建英、冨安健洋、鎌田大地、守田英正、遠藤航、堂安律)が挙げられる。
7名とも不出場になるのは正直現実的ではないが、おそらくベスト16に進出できるのはこのうちの半分程度となる可能性が高いため、3名ほどが不参加になると計算できる。
3名程度であれば、十分にアジア杯で優勝を狙える戦力を整えられるはずだ。
アジア杯は、同じアジア地区であるため対抗意識が高く激しい試合が多くなることから、怪我のリスクが非常に大きい大会でもある。
そういった点を踏まえても、欧州コンペティションに参加している選手や優勝争いをしているクラブの選手(もしくはCL出場権を争っているクラブの選手)は不参加にするといった選択肢も考慮すべきなのかもしれない。
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