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三笘薫の3発による「最もクレージーな逆転劇」も!ユニオンSGを首位快走に導いた「チャンピオンズ・ラック」発動の5試合を回想

三笘が所属するユニオンSGの快進撃が、欧州サッカーシーンを盛り上げている。(C)Getty Images
 今季、欧州サッカーのサプライズのひとつとして挙げられるのは、ベルギー・ジュピラーリーグの優勝争いだろう。現在、23節(全34節)を終えようとしている段階で、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ユニオンSG)が2位の強豪クラブ・ブルージュに勝点9差をつけて首位を快走しているのだ。

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 1897年に創設された歴史ある首都ブリュッセルのクラブはこれまで11回のリーグ優勝を記録しているが、最後のリーグタイトルを獲得したのは1934-35シーズンで、なんと88年前のこと。そして昨季まで実に48年間にわたってトップリーグから遠ざかっていたのである。そんな古豪が昨季、2部リーグを圧倒的な強さで勝ち抜くと、勢いそのままに現在、ジュピラーリーグでも先頭に立っている。

 ベルギーのサッカー専門『WALFOOT.BE』は「ハラハラする時期は終わり、ユニオンSGは世界を驚かせ始めている。そして、クラブ・ブルージュと勝点9差のリーダーは彼らのサポーターたちに夢を見させ始めている。それは素晴らしい幸運というべきであり、いわゆる『チャンピオンズ・ラック』とも感じられる」と、現状を表現した。
  ここで「幸運」「運」という言葉を使っているのは、偶然という意味ではなく、今季の彼らが神懸かり的で劇的な試合を幾つも展開しているからだ。同メディアは、これを「マズ・タイムの再来」と呼んでいるが、これはフェリス・マズ監督が2013年から2019年までのシャルルロワ指揮時代において、勇敢なサッカーを展開して試合終了際に多くの1or2勝点(同点と勝ち越し)を稼いだことを表わしているという。

 実際、ユニオンSGは今季ここまでに、最後の15分間でのゴールでそのままなら引き分け以下に終わっていた5つの試合に勝利。勝点では、76分から後半アディショナルタイム10分の間のゴールで合計10ポイントを積み重ねたということで、数字上ではこの“現象”が彼らを首位快走に導いたことになる。

 同メディアは、この「ユニオンSGの素晴らしいシーズンを生み出し、リーグの首位に導いた」5試合を回想している。まず7節のヘンクとのアウェーマッチ、デニス・ウンダフが同点ゴールを決めたのは95分のことであり、土壇場で勝点1を獲得。続くホームでの8節ズルテ・ワレヘム戦は先制するも75分に追いつかれ、引き分け濃厚だったが、85分にマシュー・ソリノーラが決勝点を挙げる。このイングランド人DFにとっては、現時点で今季唯一の得点だ。
  そして、「最もクレージーな逆転劇」と表現されたのが11節、スラントのホームゲームで、前半で2点をリードされ、さらに数的不利まで負うことになったユニオンSGは、ハーフタイムで三笘薫を投入。すると55分に正確なシュートで追撃のゴールを決めた日本のアタッカーは、76分にスルーパスで抜け出して逆転弾を放ち、90分には圧巻の長距離ドリブルから3人のDFを置き去りにして決勝のハットトリックを達成した。同メディアは「この時、誰もが今季ここで起こっていることは特別なことだと気づいた」と綴っている。

 12節オイペン戦は真逆の展開で、アウェーのユニオンSGが前半で2点をリードしたものの、75、77分と立て続けにゴールを許して追いつかれる。しかし、そのわずか2分後のキャスパー・ニールセンによるゴールが悪い流れを払拭したのだった。
  そして最後は20節のセルクル・ブルージュとのホームゲーム。再びスラン戦同様に序盤で2点を先取されたが、後半に反撃を開始し、57分に三笘(この試合はスタメン)が反応良く詰めて1点を返すと、75分には鋭いドリブルからのシュートがバルト・ニーウコープの同点弾に結びつく。さらに劇的かつ幸運だったのは、91分の決勝弾が相手の連係ミスによるオウンゴールだったことだ。同メディアは、これこそ「チャンピオンズ・ラック」が「わずかに」発動した結果だとしている。

 このように、チームとしての実力に加え、超自然的な力にも味方されている(?)ユニオンSG。同メディアは「幸運とタイトルの行方を予想することは不可能」と綴っているが、三苫がよりプレッシャーと重要性が増す終盤戦(プレーオフを含む)で神懸かったプレーでチームを牽引できるか、要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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