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「あんたは素人だ!」クロップが主審に直接激怒。いったいなぜドイツ人指揮官は“キレた”のか?

試合後、ティアニー主審(ボールを持つ人)を睨みつけるクロップ(左)。この表情が物語る通り、ドイツ人指揮官はジャッジに異を唱えた。(C)Getty Images
プレミアリーグ注目のビッグマッチでのレフェリングが物議を醸している。現地時間12月19日に行なわれた第18節、リバプールとトッテナム・ホットスパーの一戦だ。
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試合はリバプールが13分にハリー・ケインの先制点を許しながらも、35分にディオゴ・ジョタが同点。後半に入ってからアンドリュー・ロバートソンのヘディング弾で一時逆転としたが、74分にソン・フンミンの一撃で同点とされて2-2のドローに終わった。

インテンシティーも高かった両軍による魅力あふれる好ゲームだった。だが、試合終了直後、リバプールの指揮官ユルゲン・クロップは、険しい顔つきを浮かべて、ポール・ティアニー主審に詰め寄り、こう言い放った。

「はっきりと言わせてもらう。私はどの審判とも問題はない。あんたとだけだ。あれをPKだと思えないなら、あんたはサッカーをプレーしたことが一度もない素人だ」

クロップが憤慨したのは、36分にディオゴ・ジョッタが相手DFエメルソンに敵エリア内で倒されたシーンだ。この試合では、それ以外にも19分にケインがロバートソンに足裏でタックルしたシーンにVARの介入がなかったにもかかわらず、77分に、そのロバートソンがVARチェックの末に退場を余儀なくされるなど、リバプール側から見れば、不利とも言えるシーンが散見した。
試合後の会見でも、54歳のドイツ人指揮官は、「ケインはレッドカードだ。間違いない」と語気を強めて、すごんだ。

「疑いの余地はないよ。足が宙に浮いていたのは単なる偶然で、ハリーにそれは判断できない。だから審判が客観的に裁くべきなんだ。あの場面でロボ(ロバートソンの愛称)の足が地面についていたら、彼は骨折だ。

だが、ティアニー主審はあの状況では何をした? VARを見なかっただろ。ディオゴ・ジョタのPKシチュエーションもあった。彼は『ジョッタがファウルを貰いたがり、意図的に止まった』と言っていた。だが、もしシュートをしたい場合、何よりもまず止まらなければいけない。両方をすることはできないからね」

さらに「ロボの退場のことは理解できる」としたクロップは、こう続けた。

「ケインやPKのシーンをティアニー主審が見られていなかったなら仕方ない。だが、VARは間違いなく気付いていたはずだ。実際、ロボの退場シーンには、『もう一度見ろ』と伝えたんだからね。自分たちを手助けするレフェリーが必要だと言っているわけではない。明確で客観的なレフェリーが必要なんだ。3つの決定的な判定で、彼がやったひとつは、正しい判定だった。だが、残り2つは間違えだ。そして3つ全てが我々に不利だった」

怪我人やコロナ感染者の多発によって満身創痍とも言えるチーム状況もあってフラストレーションを溜め込んでいたのかもしれない。しかし、「客観的なレフェリーが必要だ」とハッキリと訴えたクロップの主張は、しばらく波紋を広げそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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