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南野拓実、CLでのエネルギッシュな動きに「ここ最近で最も良い夜」と称賛の声。一方で失点時は「衝撃的な集中力の欠如」の酷評も

南野が先発したミラン戦は2−1で勝利。リバプールは全勝でCL予選を突破した。(C)Getty Images
現地時間12月7日、チャンピオンズ・リーグ(CL)グループステージの最終節が行なわれ、リバプールは2-1でミランを下し、グループBで6戦全勝を果たした。

勝てば決勝トーナメントの可能性を残すミランの本拠地サン・シーロに乗り込んだ、すでに首位通過を決めている「レッズ」。幾らかメンバーを入れ替えて臨むも、攻撃力はホームチームを上回り、幾度も相手ゴールに迫る。29分にCKから先制を許すも、36分にはエースのモハメド・サラーが、アレックス・チェンバレンが反応良く詰めて同点とし、さらに55分にはサディオ・マネのシュートをGKマイク・メニャンが弾いたところをディボック・オリギが頭で詰めて逆転、これが決勝点となった。

CLで初めてグループで全勝を飾ったイングランドのチームとなり、サラーはリバプールでイアン・ラッシュ以来(1986年)となる5シーズン連続での通算得点20点超えを達成。そしてオリギは4日前のプレミアリーグ第15節ウォルバーハンプトン戦に続いての決勝点ゲットと、リバプールはチームと選手個々の両方で印象に残る偉業を成し遂げた。
そんなチームの中で、南野拓実はCLでは前節ポルト戦に続いての2戦連続先発出場を果たし、左のインサイドハーフという珍しいポジションで後半アディショナルタイム(93分)までプレー。精力的に走り回ったのはもちろん、積極的に仕掛け、ゴールも狙い、フィジカル勝負にも果敢に挑み、ボールタッチ53回、パス47本(成功率87%)、キーパス(味方のシュートに繋がるパス)3本、ドリブル1回、空中戦勝利3回(勝率75%)というスタッツを記録した。

自身のSNSでチームの集合写真と歓喜の場面の写真を公開し、「18ポイント」とだけ綴ってチームのグループステージ全勝を喜んだ南野に対して、ユルゲン・クロップ監督は「中盤で見せたプレーは素晴らしかった。本来のポジションではなかったが、全体的なパフォーマンスは特別なものだったと言わざるを得ない」と称賛している。
一方、現地メディアでは、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』が10点満点の採点で及第点の「6」。英国公共放送『BBC』は視聴者投票の採点でチーム10番目の評価となる「7.86」で、失点の際、CKでニアサイドにいた南野がボールに触れられず、GKアリソンが慌てて弾いたボールをフィカヨ・トモリに詰められた失点の場面に言及し、「CKでミナミノがニアポストでミスを犯した」と指摘した。

リバプールの地元紙『Liverpool Echo』は他の大多数の選手と同様に採点は「7」とし、寸評では「ミッドフィールドのポジションから幾つか良いプレッシングを見せたが、ミランの先制点の場面ではコーナーでクリアしそこなうという失敗を犯した。後半、前に押し上げるようになってからは、より良くなった。途中交代」と記述。対して、サッカー専門メディア『90min』は「4」の最低評価で、「失点時の衝撃的な集中力の欠如。リバプールのMFでは間違いなく、一番弱かった」と寸評も厳しかった。
最後にリバプールの専門メディアでは、『THIS IS ANFIELD』も採点はチーム最低だが、それでも及第点の「6」。「前半の貢献度には失望。ボール扱いがずさんで、幾つか無用なFKを相手に与え、ミランの先制点に繋がったCKではニアポストでスルー(あるいは思わず触りそこなったのか)」とネガティブな記述の後、「しかし最後の30分間で左サイドのより攻撃的なポジションに移ると、非常に良くなり、自信を感じられた」と、プレーが改善されたことを示している。

『FanNation』は「8」と高評価で、寸評も「常に全力で、あらゆるところでプレーに絡もうとし、それをやり遂げた。彼にとっては、ここ最近で最も良い夜となった」とポジティブな論調で終始。そして、『TAW』は採点こそ「6」ながら、寸評は「エネルギッシュな動きは素晴らしかったが、彼が本当にチームにフィットしていたのかどうかは定かでない」と懐疑的な見方だった。

構成●THE DIGEST編集部

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