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アーセナルの冬の補強は?英メディアが3人の「センセーショナルな補強」を紹介。冨安健洋の代役探しも

冨安の評価は高い。求められているのは、彼のバックアップ探しだ。(C)Getty Images
今季、プレミアリーグでは開幕3連敗で単独最下位という最悪のスタートを切ったアーセナルだが、移籍市場最終日にボローニャから加入した冨安健洋ら複数の新戦力を迎え入れた結果、チームは劇的に改善され、そこから現在まで公式戦10試合で無敗(8勝2分け)、リーグでは欧州カップ圏内の5位まで上昇した。

首位チェルシーとは勝点6差で、開幕時とは一転してリーグ優勝すら現実的な目標となった「ガナーズ」。3連敗からの急浮上の要因は、右SB冨安の他、GKアーロン・ラムズデイル、CBベン・ホワイト、左SBヌーノ・タバレスといった新加入選手が、CBガブリエウ・マガリャンイス、左SBキーラン・ティアニーと好融合したことで守備陣が安定したことが大きいといわれているが、一方で中盤、前線では幾らかの補強が必要な状況だ。

英国の日刊紙『Daily Mirror』は、「夏にプレミアリーグのどのクラブよりも多い計1億5000万ポンド(約230億円)を費やした際には嘲笑を浴びたアーセナルだが、ラムズデイル、N・タバレス、アルベール・サンビ・ロコンガ、そしてトミヤスら全ての新加入選手が見る者に感銘を与え、チームが急激な改善を遂げた後、笑ったのはミケル・アルテタ監督だった」と、夏の補強が大成功したことを強調するとともに、「まだチームの再建は完了していない」として、レアル・マドリーのFWルカ・ヨビッチが新戦力の候補だと報じた。
同メディアは、フランクフルトで頭角を現わしてマドリーに引き抜かれるも、ここまで本領を発揮できていない23歳のセルビア人FWについて、スペインのスポーツ紙『AS』の「ヨビッチがサンチャゴ・ベルナベウを後にし、アーセナルへ移籍することに同意した」との報道を引用し、アレクサンドル・ラカゼット、エディー・ヌケティアが今季で退団する可能性あるガナーズにとっては、「ヨビッチは完璧なターゲットになる可能性がある」と綴っている。

マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督はヨビッチ放出に否定的とのことだが、同メディアは「マドリーでは今後も長く、カリム・ベンゼマの後ろに位置し続けることになることが予想され、アーセナルへ移籍することでそのキャリアを再開することができるだろう」と、この移籍の有効性を主張した。
一方、日刊紙『EXPRESS』は、アーセナルが来年1月から始まる冬の移籍市場において、実現する可能性がある3つの「センセーショナルな補強」を紹介。中盤では、ブカヨ・サカのバックアップとしてマンチェスター・シティのラヒーム・スターリング、トーマス・パーテイの新たなパートナー候補としてミランのフランク・ケシエ、そして前線ではすでに6800万ポンド(約104億円)というオファーがなされたと報じられているフィオレンティーナのドゥサン・ヴラホビッチの名を挙げている。

また同メディアは、これらターゲットとなる3選手の加入をエドゥ・テクニカルディレクターがまとめた場合の、アーセナルの「電撃的なイレブン」として、GKラムズデイル、DF冨安、ホワイト、ガブリエウ、ティアニー、MFスターリング、トーマス、ケシエ、エミール・スミス・ロウ、FWピエール=エメリク・オーバメヤンという陣容を記しているが、ここでも守備陣については実際のものと変わりはない。

つまり、最終ライン(GKも含め)については文句なしであり、手を加える必要がないというのが同メディアの見方だ。ただ、アーセナルの専門メディア『Just Arsenal』は「トミヤスの獲得には大金が費やされたが、クラブは同じ出費が必要になる」と主張。「加入以来、静かに、著しく名を馳せている」という日本人DFに匹敵する右SBの獲得を訴える理由は、その力に問題があるわけではなく、バックアップ的存在の必要性によるものだ。
同メディアは、かつての同じポジションのレギュラーであり、現在はベティスにレンタルされているエクトル・ベジェリンについては「アーセナルでは二度とプレーできないかもしれない」と予言し、その上で「右SBのポジションをめぐる健全な競争を生み出す必要がある」「トミヤスが大きな怪我を負った場合、また彼が長期的に効果的に機能するために休息を取る必要がある場合、すぐに代わりを務められる経験豊富な選手を準備しておかなければならない」と訴えた。

不可欠な存在であっても、代えの利かない存在では困るというのが同メディアの見方だが、実際にクラブも同じ考えの下で、リールのトルコ代表右SBゼキ・チェリク(24歳)の獲得の可能性を探っているという報道がなされている。

悲惨なスタートから立ち直り、さらなる飛躍の可能性を秘めたアーセナル。年明けに穴のないチームを作り上げ、並み居るメガクラブらとの優勝争いに参戦し、18年ぶりに栄冠を手にできるか、要注目である。

構成●THE DIGEST編集部

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