【Akihiro Woodworks】「鹿児島の木」で新しい価値を世界へ届ける木工集団
コロナ禍に興した「木工インスタレーション」
2020年ごろには、オーダーがどんどん増えるjincupの製作や昇さんから教えてもらって始めた内装の仕事も相まって、仕事が2年分くらい溜まってしまうほど忙しくなっていたのだそう。
そんな中で新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が起き、小売りの現場にも大きな衝撃が走りました。人が動かなくなり、店舗へ行かなくなったために売り上げが激減。アキヒロウッドワークスと付き合いのあるショップからも悲鳴が上がりました。
さらにコロナ禍では、「思い切って仕事を手放し、ブランドに専念する方向にシフトチェンジ」もしたというジンさんと琢さん。「身近な山から採れた木を使いこなしてカタチを創り、価値を生み出すことで社会に貢献する」というブランドコンセプトに立ち返り、鹿児島の木に魂を吹き込んで、世界中に届けるという現在のスタイルを確立しました。
地元の陶芸スタジオ「ONE KILN」とコラボした磁器製jincup
ブランドとして新しいチャレンジをする中で、地元の友人であり陶芸作家であるONE KILN(ワンキルン)の城戸雄介さんとのコラボも実現。jincupを波佐見焼の技術で型に落とし込み、磁器の「jincup ceramics(ジンカップ セラミックス)」が誕生しました。
2024年12月、hinataストアでも販売開始。木製jincupとはまた違う魅力を持つ磁器製jincupを紹介します。
【jincup ceramics】プロダクトでありながら一つひとつに個性が宿る
型とは思えない手仕事の表情を見せるjincup ceramics。Lサイズ(左)は280cc、Mサイズ(右)は200cc
乱獲にならない適正な木材の量を守り、一つひとつを手作業でつくるという木製jincupは、生産がオーダーに追い付かない状況がずっと続いていました。
そこで、城戸雄介さんが「何かできることがあれば」と声を掛けてカタチになったのが、ジンさんが彫った型でつくる磁器製のjincup ceramics。型でつくるとはいえ、職人が陶石をトロトロの泥状にしたものを流し込み、一定時間待ってから泥をこぼして厚みを調整する「排泥鋳込み」という技法を採用しています。
泥の切り具合や待ち時間によって厚みや形が少し変わるほか、飲み口も職人が一つひとつ削っているため、再現性がありながら手仕事のぬくもりを感じられるのが魅力。
磁器だとカップ部分が熱くなるため、指が本体に当たらないように取っ手の穴を大きく調整。素材が変わっても使い勝手の良さは細部まで妥協なし
カラーはコバルトとホワイトの2色で、それぞれにMサイズとLサイズを展開。お気に入りの色とサイズを選んでキャンプでのコーヒータイムをより贅沢なものにしてはいかがでしょう。
鹿児島の人と自然の息吹を感じる磁器カップ
2025年春には書籍と出版記念モデルのjincupもリリース予定
ブランドを立ち上げた2008年から、精力的にものづくりをしながら駆け続けてきたジンさんと琢さん。
「つくったもので人が幸せになったり、価値がついて雇用を生み出す社会に貢献したり、ものづくりには魅力が詰まっている。僕らはものづくりが大好きです。それが少しでも伝わればうれしい」とジンさん。
そんなアキヒロウッドワークスと、2007年に母親へのプレゼントとして産声を上げて以来、毎年進化を重ねてきたjincupの歴史をまとめた本が2025年3月に発売予定。出版記念モデルとして、母親に贈ったjincupをリモデルした「jincup MOTHER」とのセットも数量限定で販売されます。
2024年12月現在、先行予約を受け付け中。jincupへの愛着がいっそう湧きそうな渾身の一冊、手に取ってみては。
公式サイトはこちら:Akihiro Woodworks
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