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【革新的・新ギア】3本指であの苦闘に終止符を!「異形断面&絶滅危惧種な編み機」が叶える濃密キャンプ時間

「異形断面繊維」で高い洗浄力を実現

3本指スタイルによる掃除のしやすさを強力にバックアップしてくれるのが、特殊な「異形断面繊維」で編み上げられた専用生地です。一般的な軍手などにはない“ザラリとした表情”が、汚れを簡単&確実にからめとってくれるというわけです。

三角形の断面をもつ96本の糸を撚り合わせ、それらを編み上げたものが異形断面繊維に

異形断面繊維の断面には、8股や花形、Y字などさまざまなものが存在していますが、それらの中から、アウトドア用グローブクリーナーは“絹の形状を目指してつくられたもの”を採用しているのもポイントです。天然繊維のようなランダムな断面を形成することによって、軽量で高い吸水性も実現しているのです。

また、サラリとした肌触りに着目してスポーツウェアに採用されたり、ほどよい光沢や保温性の高さを理由にコートなどに採用されることも少なくありません。

アウトドア用グローブクリーナーは、このような機能素材の力を存分にたしかめられるアイテムだというわけです。


名脇役は、日本に2台しか残存しない「希少な編み機」

異形断面繊維での3本指スタイルのグローブ製造には、「希少な編み機」の存在も欠かせませんでした。

それがこちらの、島精機製作所がかつて製造していた3本指手袋用の編み機です。最新の機械にはないような、いい意味でルーズでアナログ的な塩梅が、糸のテンション調整などの職人の絶妙な感覚に応えてくれているというわけです。

日本国内で稼働できる機体は、和歌山県の老舗手袋メーカー・脇坂手袋製造所が所有する2台のみ。今回のために久々に稼働させたと言いますが、これに巡り会えたからこそ、成形が難しい異形断面繊維を採用したアウトドア用グローブクリーナーの誕生が叶いました。

職人技がキャンプを豊かに!

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キャンプで愛せる「ならでは」なスペックも

職人の技×希少な機械による奇跡の逸品と言っても過言ではないアウトドア用グローブクリーナーですが、異形断面繊維の使用でさまざまなキャンプでうれしいメリットも得られました。

そのひとつが「高い速乾性」です。使用後は水洗いできれいさっぱり洗浄OK。そのまま干しておけば短時間で元通りに乾いてくれるので、すぐにギアボックスに放り込んで帰路につけるはずです。

ウェットティッシュなどのように毎回のようにゴミに出す必要もないので、自然環境に負荷を与えたくないキャンパーにもうってつけではないでしょうか。

また手首部分には、キャンパーにおなじみの“パラコード”によるループをデザインしているのもポイントです。

経験豊富な京組紐職人が伝統的な製紐機で紡ぐ、アウトドア向けロープブランド「UUU JAPAN」による逸品。カモフラージュ柄、イエロー、ホワイト(リフレクター入り)の合計3色をラインナップしたので、ファッションやほかのキャンプギアとの相性を考えながら選ぶのも楽しいはずです。

キャンプサイトで映える「美的機能ギア」

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職人の「技」と「心意気」がキャンプの喜びをつなぐ

hinataオリジナルアイテムの新作「アウトドア用グローブクリーナー」の特徴を紹介してきましたが、ここからは、その製造を担う職人(脇坂手袋製造所)のこだわりや想いを探っていくことにしましょう。

長く手袋製造と向き合い、その中で培ってきたノウハウや経験とは?キャンプギア製造にそれらをどのように落とし込んでいるのか?知るほどにアウトドア用グローブクリーナーの魅力を感じるはずです。

脇坂手袋製造所 代表・脇坂宏一さん

“強い・暖かい・安全”をテーマに、手袋一筋60年以上という「脇坂手袋製造所」。その2代目代表を務める脇坂宏一さんにアウトドア用グローブクリーナーの特徴や魅力を伺いました。

脇坂さん:この3本指という形は、手袋の中でもすごく珍しいものだと思っています。手袋は5本指かミトンのような形がほとんどですが、今回はその両者のいいところどりできる、このスタイルを採用しました。

「3本指の手袋はハンティング用として開発されていたんです」。 当時ヨーロッパでは需要があったが、日本では浸透せず、それをつくる編み機もしばらく使われていなかったそう

“ギアの洗浄や汚れ取りに使える手袋”とオーダーを受けて、思いついたのが3本指の手袋だった。という脇坂さん。

脇坂さん:5本指だと細かい部分は洗えるけれど、濡れると着脱がしにくいというデメリットもありまして。また、ミトン型は水に濡れても着脱しやすいけれど、細かい部分にアプローチしにくいんですよね。

そこで3本指型がいいのではないかと。1990年代半ばにハンティング用の3本指手袋をつくるために稼働させていた編み機をすぐに思い浮かべました。

“汚れを取る”という機能性とともに、“使い勝手の良さ”も大切な部分。そのための工夫も惜しんでいません。

脇坂さん:アウトドア用グローブクリーナーでは、本来は裏側になる面をあえて表面に設定しました。

異形断面繊維を使用する手袋は、表側がツルツルしていて裏がザラザラしているのが一般的ですが、摩擦力が強いザラザラの面の方が汚れを取るのに適しているので、あえて裏返して製品にしました。

「編み機からはこの状態で出てきます。これを ひとつずつ手作業で裏返していくわけです」

脇坂さん:とはいえ、一般的な手袋では編み始めの糸は内側に隠れるのですが、アウトドア用グローブクリーナーのように裏返すとなると、それらが表側に出てきてしまいます。

そこで、通常とは異なる(表に糸が出る)状態で編み落ちるように設定し直したんです。キャンパーに寄り添ったデザイン性や機能性を実現するためには手間を惜しむわけにはいきません。

また、ツルツルの面が肌に触れることになるので、“着脱のしやすさ”という副次的な恩恵も授かれました。さらに、例えばビニール手袋などのインナーを組み合わせるのも簡単です。そうすれば、手が濡れたり汚れたりするのを防げますよね。

糸のテンションを確認しながら編み機を稼働させる脇坂さん

さらにアウトドア用グローブクリーナーの、より効果的なキャンプでの使用方法も教えてくれました。

脇坂さん:グローブを濡らすと、さらに汚れが落としやすくなるはずです。乾いた状態でも汚れをこそぎますが、濡らすとより密着しますし、不意な滑りもなくなります。両手にはめると鍋などもバーっと洗えますからね。いろいろな場面で大活躍するのではないでしょうか。

仕上げはロックミシンでのゴムの縫い付け。最後まで職人の手作業は続きます

ここにしかない編み機を操りながら、職人ならではの知識と経験が注入されるアウトドア用グローブクリーナー。そんな唯一無二のアイテムを誕生させた脇坂さんに、キャンパーへの想いを聞いてみました。

脇坂さん:アウトドア用グローブクリーナーなら、キャンプの撤収時も簡単に効率よく、土や泥などの嫌な汚れを落とせるはずです。両手に着用すればその効果はさらに高まりますしね。

想像以上に作業がはかどって“おかたづけが楽しい時間”になるので、アクティビティ感覚で子どもと一緒に試すのもいいかもしれませんよね。“キャンプギアに付着した土落とし競争!”みたいにね(笑)。アウトドア用グローブクリーナーでもっと充実したキャンプを満喫してもらえるとうれしいです。

3本指スタイルでキャンプを遊び尽くす!

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キャンプの“嫌”が“好き”に変わる。そんな相棒をあなたの手に

いつも面倒に感じていた作業が、なんとも楽しみな時間に変わる。

そんなふうにキャンプライフにいい刺激を与えてくれるのが、「アウトドア用グローブクリーナー」です。側に置いておけば、土・泥落としのほかにも活躍してくれるシーンはたくさんあるはず。そと遊び欠かせない相棒になってくれる逸品を、ぜひあなたのギアボックスに迎え入れてみてください。

3色展開!あなたはどれを選ぶ?

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撮影/薮内 努

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