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“町工場のおじさん”だからつくれた「酒シェード」!全酒好きが共感するウマい酒への想いとは?

発案者に聞く「酒シェード誕生秘話」と新色発表の真意

酒好きキャンパーが絶賛する酒シェードを手がける「Forest&Island」は、愛知県みよし市に拠点を構える森島製作所が立ち上げたギアブランド。酒シェードのほかにも、焚き火台や蚊取り線香ホルダーなどのアウトドアギアを展開しています。

そんな森島製作所の本業は、自動車や精密機械の部品づくりに欠かせない、金型の設計や製造。創業50年を超える金属加工のスペシャリストがランタンシェードをつくり始めたきっかけを、発案した同社の藤井さんへの独占インタビューでひも解いてみました。

職人が手がけた癒やしのギア

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金属加工のプロが「アウトドアギア開発」に乗り出した理由

酒シェード開発のきっかけを教えてくれた森島製作所の藤井さん

ーー金型製造のプロである森島製作所が、キャンプ用品業界に進出したのはなぜですか?

藤井さん(以下、「藤井」):いろいろな要因が重なった結果かな、と思っています。元々一緒に事業を進めていた、キャンプ好きの設計担当である森島と、自社でキャンプギアをつくれないかと検討していたんです。

また、自分たちで考えた商品を世に出したいという想いもありました。弊社はB to Bの仕事がメインの町工場なのですが、それとは違う形でto C(一般の購買客)との接点をもってみたいという考えもありました。

ブランド初のアウトドア商品となったコンパクト焚き火台「M.S.S model-01」

藤井:そんなときに偶然、25×25cmの薄いステンレス廃材が1tほどあったんです。普段は破棄するのですが、何かつくれそうだなと思って引き取りました。その廃材をカットしてつくったのが、ブランド初の商品となるコンパクト焚き火台でした。

「愛知県みよし市のふるさと納税返礼品の種類を増やしたい」と行政から相談があったのもこのタイミング。発送できる時期が限られる農作物とは異なり、通年送れる返礼品として使ってもらえるようになりました。

ーーアイテムを構想してから形にするまでの道のりは長かったのですか?

藤井:試作は重ねましたが、トントン拍子で商品ができあがりました。うちは金型の製作だけでなく設計も自社で行えるので、ブラッシュアップ作業が社内で完結できるんです。このスピード感は町工場ならではの強みかもしれません。

酒シェードのヒントは行燈(あんどん)にあった!

和柄モチーフのランタンシェード・キャンドルホルダー「seigaiha」

ーーランタンシェードの構想はブランド立ち上げ段階からあったのでしょうか?

藤井:いえ。地域のマルシェで試作のミニ行燈を飾っていたのですが、それがキャンドルショップさんの目にとまり、キャンドルホルダーが誕生しました。その後、コンパクトLEDライトの流行に合わせて、シェードをつくったという経緯です。

「とにかくお酒が好きなおじさん」だからこそつくれたアイテム!

出典:hinataストア

ーー「お酒」に特化したデザインにしたのはなぜですか?

藤井:実は、私自身が無類のお酒好き。せっかく開発をするなら、自分が好きなものを思いっきり反映させてやろう、と思ったんです。つまり、いつでも・どこでもお酒の気分を盛り上げるアイテムをつくってやろうと。それで、居酒屋につるしてあるような赤提灯風のランタンシェードにしました。

自分を含めて手がけるのは「町工場のおじさん」。だから、流行りのおしゃれなデザインを意識しても、既存品の真似事にしかならないんですよね。むしろ自然体のまま好きなものをストレートに伝えるほうが、ユーザーに共感してもらいやすいのではないかと考えました。

ーー狙い通り、多くの人に刺さっていますよね!どんな人に酒シェードを使ってほしいですか?

藤井:やっぱり「お酒をおいしく飲みたい人」ですね。酒シェードは、居酒屋に行かなくてもキャンプなどでも気分に浸れるアイテムです。家の中や庭でも、手軽におうち居酒屋を楽しんでもらえれば。

出典:hinataストア

ーー酒シェードをつくるにあたって、構造面でこだわったポイントはありますか?

藤井:置いたときの安定感にはこだわりました。ランタンシェードはつるすタイプのものが多いですが、脚を付けて、テーブルにも安定して置けるものがつくりたかったんです。金属加工のプロとして、パーツ同士をしっかりと組み込んでガタつかない高精度な製品を目指しました。

漢字のバランスや見え方、フォントなどもこだわったポイントです。「酒・酔・呑・泡」の文字や提灯のマークが見えやすく、かつ一部が折れたり抜け落ちたりしないようにする必要があり、設計の担当者と試作を重ねました。

さまざまなLEDライトに対応する大人気シェード

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出典:hinataストア

ーーステンレス廃材を再利用しているとのことですが、側面のフィルムも廃材を使っているんですか?

藤井:本業で製作している金型の精度を確認するために、部品の影をフィルムに印刷して寸法を測定する作業があるのですが、そこで発生する使用済みフィルムを再利用しています。

側面にフィルムを貼ることでLED独特の光が和らぎ、和紙提灯のようなやわらかい風合いを出しつつ、四面それぞれの漢字がはっきりと見えるようになりました。

2日間で完売!発売と同時に人気商品に

ーー実際のユーザーの反応はどうでしたか?

藤井:思ったより反響が大きかったです。hinataストアでは初回販売分がわずか2日で完売し、すぐに再発注が来ました。正直、私共もかなりびっくりでしたね。

ーー意外だった反応はありますか?

藤井:展示会などで、女性にもウケたことは意外でした。フィールドスタイルに出展したとき、女性が足を止めて「かわいい!」と言ってくれたんですよ。対面販売ならではのリアクションが見られるのも、この事業を始めてよかったと思えた瞬間です。


待望の「ブラック」登場で人気がさらに加速

出典:hinataストア

ーー新色のブラックはhinataストアでもどんどん売れています。ユーザーからブラックが欲しいという要望も多かったのでしょうか?

藤井:ブラックの要望は多かったですね。ブラックのキャンプギアをそろえるキャンパー以外からも、「家でも使うなら部屋の雰囲気やインテリアに合わせたシックな黒がいい」という声が多くありました。

ーーブラックの開発にあたり、こだわったポイントはありますか?

藤井:見えにくいところではありますが、塗装の耐久性にとことんこだわりました!シルバーの素材はステンレスですが、新色のブラックは塗料の密着度を高めるためにスチールを使っています。

また、シルバーよりも差し込みスリットの幅を0.2mmずつ広げています。組み立てるときの擦れをおさえられ、塗装が削れにくくなっています。カッコいい見た目が長続きするので、使い続けてもらえたらうれしいですね。

ブラックボディでさらに文字が際立つ

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ーーユーザーの声を取り入れたのですね!シルバーと新色のブラックは、どのように使い分けてほしいですか?

藤井:シーンごとに、自由に使い分けてほしいですね。私の場合は、横に置くお酒の種類やラベルの色によって使い分けています。例えば、スーパードライならシルバー、ギネスを飲むならブラックとか(笑)。テントの色合いによって変えるのもいいですね。

出典:hinataストア

ーーテーブル上への設置のほかに、おすすめの使い方はありますか?

藤井:サイトの入り口付近につるして、赤提灯がかかった居酒屋の入り口のように演出にするのもおすすめです。のれんがかかっているようなイメージで、タープの下につるすのもいいですね。「自分の居酒屋を開くのなら、どこに提灯を設置するか」を考えながらレイアウトを楽しんでほしいです。


ゴールドカラーも発売間近!?

ーー気が早いかもしれませんが、ブラックの次にも新色が出るんじゃないかと期待しちゃいます…!

藤井:実はもうほとんどできているんです!その名も「酒シェード ゴールド」。ウッドなインテリアに合うアイテムとして、無垢の真鍮でつくったものです。

金曜日の仕事終わりに、プレミアムモルツを飲むためだけにつくったアイテムなんです(笑)。真鍮は使っていくうちにビンテージ感が高まるので、経年変化も楽しんでもらいたいです。


「酒シェード」で晩酌時間をワンランク上に!

「とにかくお酒が好きな金属加工のプロ」がつくった酒シェードは、お酒を愛するキャンパー必見のアイテム。個性的なデザインの酒シェードには、金型職人だからこその高い技術や、ものづくりのプロならではの熱意が込められていました。

そんな酒シェードをそばに置けば、キャンプや家での晩酌がもっと楽しくなりそう!ぜひ、hinataストアでチェックしてみてください!

キャンプサイトがこれ一つで居酒屋に変身!

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