最高の一瞬『雨中の喜び』

 

これは昨年の織田記念陸上大会での村竹ラシッド選手。

寝転んでポーズをとっていますが、ちょうどこの位置から撮るところに他のカメラマンがいなかったなかいい写真が撮れて、自分では結構好きな1枚です。なかなか背景がこのようにきれいに抜けて撮れることも少ないんです。

雨の日はやっぱり滑るので、ハードルだと足が引っかかることも、転んでしまうケースも増えます。普段は絶対的な選手でも、そうしたアクシデントでメダルが取れなかったりするのもよくあります。

昨年のパリオリンピックでは、110メートルハードル決勝前の入場で「ジョジョ立ち」ポーズをして話題になった村竹選手。ただ本人は意外とシャイで、以降いろんな人にせがまれてもやっていないみたい(?!)ですね。

9月の世界陸上では5位入賞という日本人最高タイの快挙でしたが、レース後には大粒の涙を流していました。この悔しさをバネに、ますます大きく羽ばたいてほしいものです。

 

 

岸本勉(きしもと・つとむ)
1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて15大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
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