最高の一瞬 『光と影』

 

第103回全国高校サッカー選手権大会。今大会もゴールシーンや喜怒哀楽など、感動的なシーンが多くみられました。

撮影するカメラマンはその感動を伝えるために、ピッチサイドで選手の動きを追い続けています。

決勝戦では、朝早くから撮影準備のため国立競技場で待機するカメラマンの姿もありました。

競技場に入るとカメラマンは撮影ポジションの確保から始めます。

私は順光で狙える西側(流通経済大柏ベンチ側)のフォトポジションを選択しました。

1回戦から準決勝までは、1会場で2試合行われていました。光線状態を見ると12:05キックオフの1試合目はピッチ内すべてに太陽光が当たるのですが、14:10キックオフの2試合目になるとピッチ内にスタジアム建物の影が伸びてきて、試合終了の頃にはピッチが影で覆われる感じでした。

1試合のみ行われる決勝は14:05キックオフでしたので、ピッチの3分の2ほどは、すでに影に覆われていました。後半に入るとピッチ内はほとんど影になってしまいましたが、競技場の屋根と客席の隙間から日差しが入ってきました。

その光線はまばらだったので、プレー中の撮影ではカメラの露出をコントロールが忙しかったです。

そしてピッチに入ってきた日差しは、太陽の動きとともに手前から奥へ移動していきました。

そこで、強い西日を浴びたシーンをいくつか狙ってみました。

光と影を生かしたシーンは、背景が暗くなって被写体にスポットライトが当たったかのような効果が出て、ドラマチックです。そのため国立競技場の雰囲気を大きく変える写真になりました。
 

 

▼高橋 学(たかはし・まなぶ)

1975年、福島県福島市生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科でスポーツフォトを専攻。1996年より(有)ジャパンスポーツで実績を重ねてフリーランスに。現在はサッカー、フットサル、陸上、フィギュアスケートなど様々なスポーツを取材している。

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