最高の一瞬『必要な涙』U20 世界陸上 女子800m 久保凛選手

 

同じく2024年8月末にペルーのリマで行われた、U20世界陸上での1シーンです。

 

U20世界陸上の女子800mで、予選、準決勝と余裕のある快走をしていた久保凛選手。決勝では金メダルではないにしても、絶対にメダルは取るだろうなと思っていたんですが、結果は6位入賞となりました。

 

6位でもすごいことなんですが、本人はものすごく悔しかったみたいで、かなり泣いていて。しばらくひれ伏していたところで、ようやく顔を上げて、そこで撮った一枚になります。やはりそれだけ優勝を狙っていたんでしょう。

 

ただ、800mはレース中の駆け引きもあって、スピードだけではなくて、どこで仕掛けるのかといった経験がものをいう種目でもあります。そのあたりで久保選手はまだまだ伸びしろがありますし、この涙は今後のことを考えたら絶対必要なんだろうなと思います。

 

数時間後にはケロッとして、後から出場した落合晃くん(男子800m3位)の表彰とかでニコニコしながら携帯で写真を撮っていました(笑)。

 

▼岸本勉(きしもと・つとむ)

1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして、さまざまな国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて15大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず多くのスポーツイベントを取材。2015年FINA世界水泳選手権カザン大会より、オフィシャルFINAフォトグラファーを担当。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
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