THINK SPORTS『GPS』
GPSとは「Global Positioning System」の略。アメリカで開発された衛星測位システムで、衛星から発信される信号を受信機が受け取ることで、ユーザーの正確な位置を特定できる。
一般にはカーナビゲーションでよく使われていたこのシステムを、スポーツの分野でも利用する機会が増えてきた。
GPSを使用することで選手やコーチたちは、選手の移動距離、速度、心拍数、消費カロリーなどのデータを取得して、リアルタイムで確認することができる。
例えば、マラソンではGPSが搭載された時計をつければ、自分のペースを確認して調整しながら走り続けることができるわけだ。
サッカーでは、選手が上半身に小さいベストのようなウエアを着て、トレーニングや試合に臨む様子をよく見かける。そのウエアの背中にはGPSデバイスが入っていて、選手の動きを追跡して、パフォーマンスを詳細に分析することができる。
走行距離、スプリント回数、ポジショニングといったデータをもとに、その選手のトレーニングのさらなる効率化を図ったり、試合であれば個人のプレーやチームとしての戦略のチェックや改善ができる。
また、継続してデータを取っていけば、選手の運動量や疲労度を管理することが可能で、ケガの予防にもつながる。
選手としては、自分のパフォーマンスが可視化できるのが従来との大きな違いだろう。コーチが指示したとおりに「動けている・動けていない」といった話や、運動量の面で「走れている・走れていない」などと漠然といわれていたところがきちんと数字に表れるので、納得してトレーニングや試合に臨めるというわけだ。
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