最高の一瞬『フットサルレジェンドの今昔_フットサル』

 

最後は私がよく撮っているフットサルから。現在フットサル日本代表監督を務めている、木暮賢一郎です。

 

写真は2004年に台湾で行われたフットサル世界選手権でのもの。フットサル日本代表はアジア予選を初めて勝ち抜き、世界選手権に出場していました。

 

そのアジア予選から多くのシュートを決めていたのが木暮。彼のポジションはピヴォと呼ばれ、サッカーではフォーワードに位置するポジションです。

 

木暮といえば振り向きシュートが印象的です。相手ゴールを背にしてボールをキープすると、デイフェンスする選手のポジションなどを考慮し直感的に左右の開いてるスペースに振り向いてシュートにもっていきます。

 

彼の、振り向いてからシュートまでの速さ、キレはカメラマンにとっても脅威でした。ボールが入ると左右どちらに振り向いてくるかわからず、シュートチャンスを逃さず撮ろうとファインダーから目を離せなかったのを覚えています。

 

このフットサル世界選手権、日本は1次リーグでパラグアイ、イタリア、アメリカと対戦し1分2敗となり、1次リーグで敗退でした。当時はまだFリーグがなく、日本代表メンバーのほとんどは地域リーグなどのアマチュアチームに所属していました。

 

2005年に木暮はスペインリーグに移籍しフットサル選手として実績を重ね、2008年からFリーグの名古屋オーシャンズでプレーし2013年に現役引退。引退後はFリーグ監督やフットサル女子日本代表監督などを務め、2021年から現在のフットサル日本代表監督を務めています。

 

今年はフットサルワールドカップの出場権をかけたAFCフットサルアジアカップがあるので、フットサル日本代表への期待も高まっています。

 

 

▼高橋 学(たかはし・まなぶ)

1975年、福島県福島市生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科でスポーツフォトを専攻。1996年より(有)ジャパンスポーツで実績を重ねてフリーランスに。現在はサッカー、フットサル、陸上、フィギュアスケートなど様々なスポーツを取材している。

関連記事