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THINK SPORTS『ドラフト』
日本のスポーツ界で、秋のこの時期大きな話題になるのが「ドラフト」だ。
ドラフトは、プロスポーツにおいて選手を各チームに振り分ける会議のことを指す。各チーム間の戦力均衡と、他チームを出し抜いて選手を獲得しようとするとどうしても高騰していってしまう契約金を抑制するため、1930年代にアメリカのアメリカンフットボールで初めて取り入れられた制度だという。
現代では、アメリカの4大スポーツや、日本ではプロ野球で採用されている。ご存知のように、日本では高卒、大卒、社会人などからプロ入りする、新人を獲得するこのドラフトが大いに盛り上がる。
各チームが取りたい選手を取れない、才能ある選手が行きたいチームに行けないという面で賛否も起こるこのドラフト。だが、日本の場合、プロ野球という競技をメディアを通して認知させるのに大いに役立ってはいないだろうか。
他のスポーツのプロチームが新人を獲得したというニュースを告知するのと比べて考えれば、誰もがその差は歴然と感じるだろう。
同じ日の、同じ瞬間に、その年の新人選手の行く先が決まっていくというのは、見る者からすれば圧倒的なわかりやすさだ。加えて、そのタイミングに合わせて、事前にドラフトの候補がどんな選手たちなのかというのも話題になりやすい。
また、ドラフトには各チームが指名した順位がその選手について回る。だから、「ドラフト1位なのに成長していない」「ドラフト5位なのに今はトップクラス」など、ドラフトの後も長きに渡って話題にもなりやすいのである。
こうして「話題作り」という観点からプロ野球のドラフトを見ていくと、他スポーツにも参考になることがあるのではないだろうか。
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