最高の一瞬『久保を追いかける_久保建英(サッカー)』
リーガのなかで、日本人対決があるというのも、やはり日本人のカメラマンとしてはうれしくて注目する試合です。
これは2020年1月21日の国王杯(国内カップ戦)で、久保建英選手のマジョルカと香川真司選手のサラゴサが対戦した試合です。
豪雨のなかの撮影になりましたが、これは香川選手が単独ドリブルでチャンスになりかけたところを、久保選手が追いかけて奪い返したシーンです。新旧交代というのは言いすぎですが、そうしたドラマ性のあるシーンが撮れたなという感じでした。
久保選手はその後、ご存知のように伸び悩んでいる感じですね。
僕としては久保選手とはバルセロナのカンテラ(育成組織)にいたころから、多少の面識があり、10歳くらいから知っています。だから、カメラマンというよりは親戚のおじさんという感じで応援しているようなところもあります。
昨シーズン(2021−22シーズン)、久保選手は2度目のマジョルカでのプレーになりましたが、僕はホーム戦もアウェー戦も追いかけて撮影しました。
彼はドリブルが注目されますけど、僕が感心しているのはトラップの部分です。自分にボールが入った時に、ワンタッチで前(ゴール方向)を向く。撮影していてもそこの俊敏さをすごく感じていて、ボールが入る直前から準備をしていないと撮れないんです。だから撮影していて面白い選手ですね。
ドリブルでもルックアップを感じます。どんなドリブルシーンでも顔があがっていることが多いです。下向いているとちょっと使いにくい写真になるので、これはいいですね。
いずれにしてもこのあとももっと頑張って、活躍してほしいと思います。
▼中島大介(なかしま・だいすけ)
1979年生まれ。2006年よりバルセロナ在住。サッカーを中心にヨーロッパ各地で様々なスポーツの撮影、スポーツ選手インタビュー、ポートレートの撮影など。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。バルセロナでカフェも経営。
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