“スポーツランドみやざき”の戦略。テゲバジャーロの創設者と行政が目指す地域活性
充実した施設で“スポーツランドみやざき”のリピーターにする
—施設の充実も進んでいますね。
柳田:スタジアムの隣には、人工芝グラウンド2面を建設中です。屋外型トレーニングセンターも完成する予定なので、新たに4面を確保できます。
中尾:2027年の国体に向けて、陸上競技場と体育館、プールも新設しています。
—屋外型トレーニングセンターはどういった目的で建設しているのでしょうか?
中尾:グラウンド不足の解消、受け入れ種目の多角化が目的です。これまでは野球とサッカーが中心でしたが、グラウンドが足りないためお断りすることもありました。今後はラグビーなど他の競技もターゲットにしたいと考えています。
最終的には、味の素トレーニングセンターのような、屋外競技のナショナルトレーニングセンターとして国から認定されることを目指しています。日本の屋外競技の拠点として、宮崎を選んでいただきたいと考えています。
—アマチュアチームの誘致も視野に入れていますか?
中尾:現状、大学生や高校生のチームは来てくれています。将来的には、ジュニア世代の大会なども実施できたらなと。
柳田:大規模大会開催の条件としてグラウンド数がありますが、宮崎であれば問題ありません。気候やアクセス、宿泊環境も整っています。また農業体験など、スポーツ以外のコンテンツを求めているチームも多くあります。パッケージに盛り込むことで、魅力を感じてもらえるのではないかと思います。
—新型コロナウイルスの影響はいかがですか?
中尾:影響は大きいですね。これまで春季キャンプの観客数は順調に増えていたのですが、コロナが流行しはじめた2021年はほぼゼロに近いです。経済的にも、2020年に124億円だったのが2021年には15億円と大きく落ち込んでいます。
—県全体でスポーツ振興に取り組もうという思いを強く感じます。これからに向けて一言お願いします。
中尾:“スポーツランドみやざき”の構築は、行政が掲げる重要なテーマです。ブランド力を国際基準に引き上げて、世界中からキャンプ地として選ばれるようにしていきたいです。また、スポーツツーリズムにも一段と力を入れて、経済の活性化にも繋げたいですね。
柳田:スポーツを通して宮崎の魅力をどれだけ伝えられるかに挑戦したいです。トップアスリートには、ハード面を含めすばらしい環境があることを知ってもらいたいですし、アマチュアでも老若男女、健常者、障がい者問わずスポーツをしにきてほしいです。最終的にはスポーツをきっかけに観光もしていただいて、リピーターになってほしいですね。観光客でにぎわっていたあの頃のように、宮崎を盛り上げたいと思います。
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