「10秒で接点を作る」川崎ブレイブサンダースが示すスポーツ×TikTokの可能性【PR】
“隙間時間” をTikTokで取りにいく
ーTikTokのフォロワーが9万人と、YouTubeのチャンネル登録者数を越えそうですよね。これだけあれば企業PR案件をとれるのでは、とも思います。
山崎 実際に企業様と連携して、新たなカメラの技術を使った取り組みもしています。会場にカメラを数10台おいて、ひとつのプレーを他角度から見られる動画を投稿しました。
@brave_thunders こんな綺麗なステップバック決めれる人いる? #Bリーグ #ステップバック #basketball #川崎ブレイブサンダース ♬ Flyday Chinatown – EVADE FROM 宇宙
実験に近いものですが、TikTokさんとの提携がなかったらこういった繋がりもなかったので、面白いなと思っています。
ーいまは様々なコンテンツで可処分時間を取り合っており、短尺で消費できるコンテンツに高い需要があるのかなと。
藤掛 以前から明確にその流れは感じていました。なので、YouTubeに力を入れていた中、TikTokも合わせて注力しようという方針を立てたんです。面白いエンタメで溢れるこの時代、隙間時間を埋めるコンテンツが求められているかと。
ただ、長尺でないと伝えられない情報もあります。TikTokで認知して興味を持って深く知りたいと思った方には、他のプラットフォームへ遷移させることをイメージしています。例えば一定以上のクオリティのドキュメンタリーには20〜30分程度必要ですよね。のめり込んで見ることができれば、さらに好きになっていただける濃いコンテンツですが、ライトな層にいきなり押し付けても途中で飽きてしまいます。
短尺から興味を少しずつ持って、10分、20分の動画と進み、気付いたら30分のドキュメンタリーを見ている。そこで「あ、自分は川崎ブレイブサンダースが好きだな」と思っていただき、さらにリアルタイムに情報を追いに行く。そんなストーリーを重要視しており、各プラットフォームの役割をマッピングしています。だからこそ、そこに至る入り口として15秒で惹きつけるコンテンツが必要なんです。
ーTikTokをやる前はティーン層の認知を取るのは難しかったですか?
藤掛 YouTube内のおすすめや関連動画を経由して新規層はたくさん来てくださっています。「〇〇をやってみた」のようにバスケを知らない人でも楽しんでもらえる入り口要素のあるコンテンツを作り、それをきっかけに新しい方に知っていただく機会を作れています。ただ、この方法だとYouTubeに滞在している人としか接点が取れません。TikTokはYouTubeと利用者層が異なるので、これまでアプローチできなかった層と接点が持てていますね。
ー最後に、この先に取り組みたいことについて教えていただけますか?
藤掛 スポーツクラブがTikTokに取り組む以上、スポーツだからこそ届けられる価値、オンラインとオフラインで連携するからこそできる価値をTikTokさんと一緒に探していきたいですね。加えて売上面での成果にも挑戦していきたいです。
これまで川崎ブレイブサンダースのデジタル施策は、明確に集客効果があったという定量的結果が出ており、それは業界においてこれまでにない特筆すべき点です。「TikTokを活用することでスポーツクラブとしてこんなに良いことがありました」という成果や実績を多く作ることで、他のクラブも積極的に取り組んでいただけるようになると思っています。今後は集客効果だけでなく多様な売上効果を生み出すことで、周囲にポジティブな影響をもたらし、スポーツ界の活性化に貢献できればよいなと考えています。
山崎 なぜTikTokをやるの? と多くのクラブの方は思うのが自然なことかなと。TwitterやInstagramをやっている上にTikTokも加わるとなると、スタッフの工数を割くことになります。本当に効果はあるのか、という疑問は出ますよね。ゲストを呼んだり編集作業をしたり、1日2回もアップしなくても良いじゃん、と。そういう声は絶対に生まれてきます。
だからこそ、収益に繋がる要素を増やしていかないといけません。もちろんチケット収入を増やすのは目的の一つですが、スポンサーシップの実績も作らなければいけないと考えています。YouTubeは登録者を増やすことでスポンサーシップの案件が入る可能性が高まりますが、実際に開設して3年経ったいま、YouTubeのスポンサー案件だけで年間で数千万の売上が立っています。
TikTokも同じように、コンテンツPRの先はチケット購入だけでなく、企業からのスポンサーシップ案件獲得に繋げられればなと思っています。また、TikTokとshopifyの連携も始めていきたいので、グッズの購入をそこで生みたいですね。こういった施策案もユーザーがプールできているからこそ考えられるので、いろいろとトライをしてその成功例を今シーズンは作っていきたいと思います。
実績を積み重ねていけば「やる意義はあるよね」と認めてもらえるのかなと。僕らで新たなモデルと成功事例を作って、多くのクラブがTikTokを運用してもらえれば、と思っています。
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