ビッグボス・新庄が絶対やりそうな仰天改革プラン五選

負け試合でもヒーローインタビュー

プロ野球の試合ではゲーム終了後、勝利したチームから活躍した選手が呼ばれ、お立ち台で「ヒーローインタビュー」が行なわれる。ファンはそこで選手と喜びを分かち合い、勝利の余韻に浸りながらスタジアムを後にする。

しかし、負けたチームはどうか。選手たちは「敗者はただ、去るのみ」と言わんばかりに下を向き、足早にベンチを後にする。スタンドのファンもそうだ。敗戦を噛みしめ、苦渋に満ちた表情のまま帰路に就く。

ただ、我らがビッグボスならこんな慣例も打ち破ってくれるかもしれない。「優勝なんて、目指しません!」高々と宣言したように、新指揮官はプロ野球に、ファイターズに「勝利」だけを求めているのではない。

むしろ、負けたとしても「明日も来て!」とスタジアムを盛り上げることこそ、プロスポーツのあるべき姿なのではないか。考えてみてほしい。勝利者インタビューが終わったあと、試合に敗れたファイターズの選手がお立ち台に上がり、その日の悔しさを包み隠さず吐露する。

最後には「今日は負けましたが、明日は勝ちます!応援よろしくお願いします!」と観客に訴えかける。

そうすればファンも、敗戦の悲哀ではなく、明日への希望を胸にスタジアムを後にすることができる。なにより、勝ったチームにしかヒーローがいないなんて、誰が決めたのだろう。敗戦チームにも、輝きを放った選手はいる。そんな選手にもスポットライトを浴びせる──。ビッグボスなら、そのくらい考えていてもおかしくない。

ポケットマネーでフェラーリをプレゼント!

“クルマを愛する男”でもある我らが新庄剛志。1993年オフの契約更改にはランボルギーニ・カウンタックで球団事務所に颯爽と現れ、2000年オフにメジャーリーグ移籍を果たした際には大幅にダウンした年俸を補填するため、愛車のフェラーリを泣く泣く売却したこともある(その後、再びフェラーリを購入している)。

年俸2200万円の時代に2000万円するベンツを購入した経験を語っているように、「プロ野球選手たるもの、背伸びしてでも良いクルマに乗る!」がプロ野球選手としての新庄……ならぬ信条なのだ。

「スーパースターを育てたい」と語るだけに、ここは思い切って見どころある若手選手にポン!とフェラーリあたりをプレゼントして「年俸が上がったらお代は払ってね」と強烈な檄を飛ばすのもアリではないか。

ちなみに、フェラーリの新車価格は2000~4000万円台。ビッグボスの年俸は推定1億円だから差っ引かれる税金などを考えるとちょいキツめだが、今後はオファーが殺到するであろうCMなどの副収入も見込めるだけに、決して不可能な額ではない。

ぜひ、やや朴訥(ぼくとつ)な印象のある清宮幸太郎あたりを「フェラーリが似合う男」に育て上げてほしい。

各界の大物とコラボレーション

現役時代は札幌ドームの天井から降り立ったり、ハーレーでグラウンドを疾走したり、“規格外”のパフォーマンスで観客を沸かせた我らがビッグボス。指揮官となってもパフォーマンスを行なう意向は会見でも示してくれたが、どうせやるならさらなる「スケールアップ」を期待したい。

そこで有力なのが親交のある福山雅治、元EXILEのATSUSHIらとのコラボレーション。試合前にライブを行なうもよし、チームのテーマソングを作ってもらうもよし、なんなら「福山雅治featuring新庄剛志」で新曲を発表したっていい。

これまでも有名歌手がスタジアムで試合前後にライブを行うケースはあったが、そのどれもが「試合のオマケ」程度のもの。どうせやるなら企画・演出からがっつりと関わって「BIG BOSS presents ATSUSHI 札幌ドームLIVE 2021 from 日本ハム対楽天戦」くらいのビッグイベントに仕上げてほしい。

もちろん、イベントだけでなく彼ら大物と球団のコラボグッズを制作・販売するのはマスト案件だ。チケット問題やら本格ライブと野球の試合をどう両立させるかなど、クリアすべき課題は多いが、その辺はたぶん、ビッグボスがなんとかしてくれるに違いない。

とまぁ、ここまでビッグボス・SHINJOに期待する「5つ」のプランを書き綴ってみたが、もしこの記事を読んで「ふざけ過ぎ」とお怒りの方がいるのであれば、その批判は甘んじてお受けしようと思う。

何故なら、「ふざけてません」とは言い切れないからだ。

しかし、どんなに荒唐無稽なプランを提示したとしても「いや、新庄ならやってくれるんじゃないか……」と思わせてしまう。だからこそ、こんな「ムチャ」な提言記事も書くことができる。

そもそも、「北海道日本ハムファイターズの監督に新庄剛志が就任する」こと自体、少し前なら「ふざけた話」だった。

不可能を可能にする男、それが新庄。

2022年はおそらく、ここで書いたプランすら凌駕する奇想天外、驚天動地の「改革」を見せてくれるはずだ。

ビッグボス、やっぱりあなたはサイコーですよ。

■プロフィール
花田雪(はなだ・きよむ)

1983年1月6日生まれ。神奈川県出身。編集プロダクション勤務を経て独立し、2015年よりフリーの編集者・ライターに。 野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆を手掛ける。「がっつり!プロ野球」「がっつり!甲子園」(日本文芸社)、「プロ野球全12球団選手名鑑」「B.LEAGUE完全ガイド」(コスミック出版)の編集・執筆。編著書に「あのプロ野球選手の少年時代」(宝島社)がある。「雪」と書いて「きよむ」と読む。

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