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MLBの日本人トレーナーが指摘する、怪我の「予防」に対する日米間の意識の違い。
エンターテインメントを確立する上で必要不可欠なトレーナーという存在
-渡邊さんの今後の目標を教えてください。
今自分はジャイアンツの中でも若手主体のチームを担当しているのですが、やはりメジャーリーグまで上がっていきたいと思っています。あとはジュニア世代の怪我を減らしてあげたいという気持ちもあります。
しかし、上に上がるためには人が辞めるか、実力が認められて上司に上げてもらえるかしかないという難しさがあります。実力主義なので、当然使えなければ再契約してもらえなかったりもします。基本的に1年契約ですし、書面にサインをするまでは毎年安心できないです。給料も選手ほどではないですが、メジャーとマイナーでは違いますしね。
-そんなシビアな世界に身を置く渡邊さんが息抜きをするためにやっていることを教えてください。
ゴルフをしていることが多いですかね。日本みたいに休日に改まっていくものでもないですし、そもそもシーズン中だと月に一度しか休みがない場合もあるので、時間が空けば近くまで打ちに行きます。あとはいろいろな国の料理を食べるのが好きです。最近はメキシカン料理を食べによく行きます。よく行くお店はスラム街みたいなところにあるんですけどね(笑)
-海外に長くいて、驚いたことを教えてください。
2014年のワールドシリーズの盛り上がりは驚きましたね。あの大きなサンフランシスコの街が一丸となって応援している雰囲気であったり、球場の雰囲気であったり。こんなにも地域に密着しているチームなんだなと。何もかもが経験した事の無いものだったので、驚きは隠せませんでした。
ワールドシリーズを制覇するともらえるチャンピオンリング。限られた人しか手に入れることができない。
-最後に読者へメッセージをお願いします。
この仕事をしているとお金で買えないものを得ることができます。選手といい時も悪い時も共有して、怪我から復帰して、元気にプレーができるようになれば感謝されます。その時の“ありがとう”という言葉が何よりも嬉しいですね。僕らは表に出る仕事ではないですが、選手とファンによるエンターテインメントを確立する上で自分達は必要不可欠だと思っています。
今は特に日本では勝ち負けが大切になり過ぎています。もちろんそこも重要ですが、それ以上に野球そのものの楽しさを感じながら皆さんにはやってほしいと思います。
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