語学は単なる“ツール”。ダバディ氏が説く海外で成功するヒント[PR]
幼少期から語学ではなく“異文化”が好きだった
フランスにいる時も、家に日本語の単語を書き出したポストイットや常用漢字チャートを貼ったり、畳を買ってその上に布団を敷いて寝たり、和を感じられる空間を作っていました(笑)。テレビでも、フランスの番組ではなく木村拓哉さんが出演していた「ロングバケーション」というドラマを見ていましたね。
イタリア語を学んでいた時には、ガゼッタ・デロ・スポルト(イタリアのスポーツ新聞)を読んでいました。日本語の雑誌も高価だったのでなかなか買えませんでした。それでも、私はお酒やタバコに手を出さない人間だったので、持ち金はほとんど日本語や日本文化の勉強に費やしていましたね。
Jリーグのテレビゲームや、実況パワフルプロ野球(パワプロ)はやっていました。パワプロは子供向けに作られていたので、ふりがなも振ってありましたし。ゲーム好きの人であれば、ゲームをその国の言語のバージョンでプレイするなど、何か好きなものを関連づけて学ぶことは大事だと思います。
スポーツにおいても、特にチームスポーツであれば語学はすごく重要な要素です。競技中でも日常でも、自分を表現することと、相手が言っていることを理解するために必要になりますし、実際に私もその面で戸惑ったことはあります。
留学に行くと、ルームメイトが必ずしも英語を話せるわけではありません。アメリカに行った時は、ルームメイトがドイツ人だったのですが、私はドイツ語を話すことはできなかったので、お互いカタコトの英語でがんばって話していました。そうすることによって一緒に勉強して、成長できていたと思います。
恵まれた環境で“周りと違うこと”に挑戦語学は単なるツールでしかありません。私が好きなのは語学ではなく“異文化”で、幼少期は国旗が好きでしたし、スポーツを通じて国歌も好きになりました。異文化に対する好奇心は昔から旺盛だったんです。日本で留学を終えてフランスに帰ってからも、日本語のスペシャリストになりたいというよりは、日本に住みたい、日本の文化をもっと知りたいという気持ちが強くありました。
それに加えて、私は子どもの時から周りと同じことをやりたくないという想いがあったので、だからこそヨーロッパ以外の言語をマスターしたいなと。家族もそれを認めてくれましたし、友達も応援してくれていたので感謝しています。
私は子どもの頃から周りができていることができませんでしたが、両親からプレッシャーをかけられることもなく、ゆっくりと自分で考える時間が与えられていたんです。何かに挑戦して失敗したとしても、まだ大丈夫だ、と思えるような恵まれた環境でしたね。
<後編へ続く>
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