米スポーツビジネス界の“ムーブメント”。女性の活躍が広がる

2019年5月、世界最大級のグローバルコンサルティング会社「Deloitte」のCEOだったキャシー・エンゲルベルト氏が、WNBA(米・女子プロバスケットボールリーグ)の理事に任命された。

Breaking: Cathy Engelbert appointed Commissioner of WNBA

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— WNBA (@WNBA) May 15, 2019

この出来事が始まりとなって、アメリカでは女性の活躍が広がっていく。NLL(屋内ラクロスプロリーグ)の副長官にジェシカ・バーマン氏、MLB(プロ野球リーグ)のボストン・レッドソックスの暫定共同社長にラクエル・フェレーラ氏が就任するなど、2019年夏に様々なプロリーグで女性がステップアップを遂げた。

スポーツを通じて女性の活躍を推進する「ShelS」の最高マーケティング責任者であるケイティ・ドノバン氏は「これはただの一時的な傾向ではない。スポーツ界全体としてのムーブメントだ」と語っている。

2019年のNBA(米・プロバスケットボールリーグ)の調査によると、NBAの執行役員クラスの女性は7名を数えており、他のプロリーグと比べて群を抜いている。また、NBAではスタッフの39%が女性であり、これはMLS(米・プロサッカーリーグ)の40.9%に次ぐ高い数字となっている。

たしかにムーブメントは起きているものの、全体的に見るとNBAの執行役員クラスの女性は12.5%に過ぎない。また、MLBでの女性雇用率は30.8%にとどまっている。スポーツビジネス界に多様な視点を取り入れるためにも、これまで以上に女性の活躍が求められるのではないだろうか。

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