
丸の内15丁目発起人・高田晋作が見据える、“にわかファン”との今後[PR]
「ラグビーW杯が閉幕し、『丸の内15丁目プロジェクト』もひとつの区切りを迎えた今、本当に寂しいんです。ただ、プロジェクトを通じて”にわかファン”が入ってきやすい土壌をつくれたことには、満足感を感じています」
そう語るのは、ラグビーW杯を盛り上げようとスポンサーの立場で奔走した三菱地所株式会社ラグビーワールドカップ2019プロジェクト推進室の高田晋作氏。学生時代に慶應義塾大学ラグビー部の100代目主将として、チームを大学選手権優勝まで率いた輝かしい経験を持つ、元ラガーマンでもあります。
W杯の存在が広く知られてもいない時から始まった「丸の内15丁目プロジェクト」の取り組みや、街づくりを通じて“ラグビーを自分事として捉えてもらう”ための仕掛けについてお話を伺いました。
ラグビー×街づくり
「丸の内15丁目プロジェクト」は、三菱地所株式会社がラグビーW杯のスポンサーになったことに端を発した取り組みです。
私は学生時代にラグビーをやっており、もちろんW杯の存在は知っていましたし、日本で開催が決まってからその日を楽しみにしていました。しかし日本国内での知名度や注目度は低く、開催の2年前になっても、話題に上ることはおろか「ラグビーW杯」という単語を目にすることすらなかったんです。そんな状況をどうにか変えたい、盛り上げたいという気持ちから何かできないかと考えたのがきっかけです。
三菱地所は街づくりの会社なので、「ラグビー×街づくり」というテーマは前提としてあったのですが、核になるキーコンセプトはなかなか決まりませんでした。ある日、雑談の場で誰かがポロっと「丸の内15丁目」と口にしたんです。最初はピンと来なかったのですが、たしかにラグビーは1チーム15人だし、本業の街づくりに繋げられるキーワードだなと感じました。丸の内は会社のホームタウンのような場所でもありますし、取り組む意義のあるプロジェクトになると思えました。
内容としてはWeb上にバーチャルの街である「丸の内15丁目」という架空の街を形作り、一緒にワールドカップを盛り上げる街づくりをしたい人を募集し、現実世界では丸ビル周辺で、「丸の内15丁目」の映画館や美術館、ラグビー神社など、ファンか否かを問わずラグビーの新しい魅力に出会える場の提供を進めていきました。
この名前が決まったことによって、当時出ていた他の案よりもプロジェクト推進室のメンバーの顔が活き活きしていったことがとても印象に残っています。「丸の内15丁目に映画館があったらどんなものだろう?」「丸の内15丁目のレストランは?」と次々に発想が生まれて。社内で「丸の内15丁目プロジェクト」の企画が通った後は、熱量の高いメンバーが集まったこともあり、時間がない中でもスパっと物事を決めて進行することができました。
“にわかファン”でも入りやすい土壌の形成
ラグビーW杯を盛り上げたい想いで「丸の内15丁目プロジェクト」に取り組んでいたものの、正直に言うと開幕前は「コアなファン以外に、どこまで興味が広がるのか」という不安が大きかったですね。ところが、開幕戦の日本対ロシア戦。丸ビルで開催したパブリックビューイングには1,800人もの方が来てくださいました。
大勢の方の期待に応えるかのように日本代表は初戦を見事に勝利で飾り、そこからとんとん拍子にW杯フィーバーが日本中に広まっていったように感じています。
日本戦は全試合、丸ビルでパブリックビューイングを開催していたのですが、特にアイルランド戦は会場が沸きましたね。私自身、日本代表が勝てるのか半信半疑なところがあったんです。でも、後半になればなるほど日本代表に余裕が生まれ、相手をじりじり追い詰めていって。本当にすばらしい勝ち方をしていました。あの衝撃の大きさも、ラグビー熱をさらに高めたのではないかと思っています。
パブリックビューイング以外にも、丸の内エリア全体でW杯を盛り上げられるような仕掛けを用意していました。日本代表キャプテン・リーチ マイケル選手(東芝ブレイブルーパス)やくまモンのオブジェがついたベンチを置いたり、飲食店の皆さんに協力いただいてラグビーをテーマにした「ラガー麺」を提供したり。「ラガー麺」は丸の内エリアで17店舗、第2弾のラガー丼は41店舗、第3弾のボーダーグルメ(ラグビー=ボーダー柄のジャージが多いことから企画)は44店舗がメニュー開発・提供してくださいました。
おはようございます!
本日はラグビーW杯の決勝が行われますね🏉
それに伴いラグビーW杯応援期間限定メニューの「ラガー麺」「アザレア・ウィメン」も本日までとなります。
最後の機会にぜひ一度味わってみてください! pic.twitter.com/0Zo8CArcKp— ごえん家 (@goenyatetsuzi) November 2, 2019
私たち三菱地所は“場”を持っている強みを生かし、コンセプトを作り、街に落とし込むことを得意としています。しかし実際にコンセプトをエンドユーザーに体感してもらい、その共感を広げ大きく育てていくためには、様々なプロフェッショナル の方と協働することがとても大事です。
賛同し協力してくださる方々が多くいたからこそ、にわかファンでも入り込みやすい土壌の形成がうまくいったのではと思っています。当社一社だけではなしえない効果を発揮できました。
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