THINK SPORTS『夢中の力』
スポーツをするうえで、そのスポーツに夢中になるというのが、上達を大きく助けることが知られている。
たとえば子どものサッカー。チームの練習が終わっても、いつまでもボールを蹴っている。家に帰ってもサッカーの動画を見る。家でも外でもボールをずっと足で触っていたい…。こうしたサッカーに夢中になっている子が、周りの子に比べて下手という例は聞いたことがない。
大人も同じだ。
たとえばランニング。健康のために近所を走ってみた。同じような人とたくさんすれ違った。繰り返すうちにタイムを計ってみたくなった。同じ距離を速く走ってみたり、もっと長い距離を走ることが目標になってきた。そして、大会へ出てみた。
夢中のサイクルだ。
たとえばゴルフ。最初はまったく当たらなかったのに、一発だけ会心の当たりがあったのがやみつきになった。どうすればうまく当たるのか、ネットを調べてみた。練習場へ通ってみた。道具も自分に合うものをそろえたくなった。今、クラブを磨きながら、頭の中で自分のスイングをイメージしている…。
時に周囲の人から驚かれたり、時に周囲の人からあきれられたりするけれど、スポーツへの夢中は止まらない。
スポーツは人を夢中にさせ、夢中はスポーツを育てる。
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