感動がよみがえる!2020年のスポーツ界を振り返る

◆大迫傑が東京マラソン優勝

3月1日に東京マラソンが行なわれ、4位に入った大迫傑が2時間5分29秒の日本新記録を出し、日本人1位でフィニッシュ。1週間後の3月8日に行われたびわ湖毎日マラソンで、大迫の記録を超える日本人選手が現れなかったため、大迫が3枠ある最後の3番手で、東京オリンピック・男子マラソン日本代表に決定した。

東京マラソンは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮して、一般ランナーの部を中止。エリートの部と車いすエリートの部のみの実施となっていた。

◆バドミントン男女ともにダブルス制覇

3月にイギリスのバーミンガムで行われたバドミントンの全英オープン。男子ダブルスで日本の遠藤大由、渡辺勇大組が同種目の日本勢としては初めての優勝を遂げた。女子ダブルスでも福島由紀、広田彩花組が初優勝。男女ともにダブルを制し、日本のレベルの高さを見せた。

◆甲子園交流試合

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、阪神甲子園球場で開催が予定されていた春の選抜高等学校野球大会と夏の全国高等学校野球選手権大会が中止に。しかし、選抜大会については、出場32校を決定していたため、救済措置として「2020年甲子園高校野球交流試合」が8月10日~17日に行われた。各校1試合限定で試合を行なった。

◆池江璃花子が復帰

白血病による長い闘病生活を乗り越え、実戦から離れていた競泳女子の池江璃花子が約1年7カ月ぶりにレースに復帰。辰巳国際水泳場で行われた東京都特別大会の女子50メートル自由形に出場した。レース後には涙も見せた池江だが、今後は2024年パリ五輪を最大の目標としている。

◆笹生優花が2週連続優勝

19歳の笹生優花が8月に行われた女子ゴルフトーナメントの「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」「ニトリレディスゴルフトーナメント」で2週連続優勝。2019年全英女子オープン優勝の渋野日向子をはじめとした、若手選手の活躍が多い女子ゴルフ界のなかで、またひとり新星が現れた。

笹生は日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、ジュニア、アマチュア時代からフィリピンほか、アジアを舞台に活躍していた。

◆大坂なおみが全米オープン2度目の優勝

9月に行われたテニスの全米オープンの女子シングルスで、大坂なおみが優勝。2018年大会以来の2度目の制覇。4大大会のタイトルは2019年の全豪オープン以来、3度目と獲得となった。

この大会、大坂は7つの試合用に7つの異なる名前が記されたマスクを用意。そのマスクを着けて登場して注目された。マスクに書かれていたのは、アメリカで警察による人種差別的暴力を受けた黒人犠牲者たちの名前だった。

◆正代初優勝

9月に行われた大相撲秋場所で、関脇の正代が初優勝。その後大関にも昇進した。熊本県出身の力士として初めての優勝。時津風部屋からは57年ぶりの優勝力士となった。弱気なコメントを度々繰り返す「ネガティブ力士」としても話題になった。

◆福岡ソフトバンクホークスが日本一

11月に行われたプロ野球の日本シリーズで、ソフトバンクホークスが4年連続の日本一に輝いた。ソフトバンクは、今年のパ・リーグMVPに選ばれた柳田悠岐をはじめ、充実した戦力を擁し、セ・リーグ優勝の読売ジャイアンツ相手に4連勝。2019年もジャイアンツに4連勝で日本一に輝いており、その圧倒的な強さが賞賛された。

◆マラドーナ死去

サッカー界のレジェンド、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナ氏が11月25日に死去。1986年のメキシコW杯優勝、90年のイタリアW杯準優勝。ヨーロッパサッカーではイタリアのナポリなどで活躍した。86年W杯イングランド戦での「神の手ゴール」や「5人抜きゴール」などスーパープレーを数多く披露し、カリスマ的な人気を誇った。

◆フロンターレ優勝

Jリーグは川崎フロンターレが3度目の優勝。途中10連勝と12連勝を達成し、史上最速優勝。勝ち点83も史上最多勝ち点となった。年間表彰式のJリーグアウォーズでは、ベストイレブンに史上最多の9人が選ばれるなど、圧倒的な記録とパフォーマンスで他を突き放した。

関連記事