THINK SPORTS『移籍するということ』

プロ野球・田中将大投手の、楽天イーグルス入りが決まった。

アメリカMLBでバリバリ活躍してきた投手の日本復帰である。日本の野球ファンにとっては、スター選手を間近に見られる、また感じられるチャンスがあるのは、明るい話題だろう。

と、部外者は手放しで喜ぶのだが、スポーツ選手には付き物のこの「移籍」というのは、当人にとっては、じつは大変な苦労だと思う。

まず、これは一般の人々にとっては、移籍は「転勤」などと似た感覚なのだろうと想像する。仕事や生活の場所が変わり、新しい人々とのコミュニケーションが出てくるだろう。スポーツ選手の移籍の場合、これに加えて会社自体も変わる感覚だろうか。つまり契約内容や給料の金額、職場の雰囲気が変わるのだが、それが頻繁に起こる可能性があるわけだ。

またスポーツ視点で見れば、プレーするチームが変わるというのを想像してみる。一般の人々の場合、社会人になってから定着した生涯スポーツのプレー環境は、なかなか変わることはないだろう。

一緒にプレーするチームメイトが、がらっと変わったとき、監督やコーチが変わったとしたら、いいプレーはできるだろうか。

プロ選手は、こうした状況のなかで、常に自分の最高のパフォーマンスを出さなければならない。やはり大変な苦労だと思う。

そんな移籍の苦労や大変さという背景も想像しながら、スポーツ選手の活躍ぶりを応援したいものである。

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