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勝率は“33%” 絶好調の黄金世代・河本結が4打差逆転へ「若い子に負けない」

河本結が上位戦線に加わって週末へ(撮影:福田文平)

<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 2日目◇5日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>

今週も1998年度生まれの黄金世代が元気だ。河本結、吉本ひかる、小祝さくら、高橋彩華の4人がトップ10に名を連ねて決勝ラウンドに進出。「68」で回り、15位からトータル7アンダーの3位に上がって来た河本は連帯感をアピールした。「デビューしてきた若い子たちに負けないぞ、という思いでみんなやっている。もう中堅なんですよね。自分も頑張らないといけない」。

プロ2年目の2019年3月に「アクサレディス」を制し、黄金世代5人目の優勝者となった。その後は米ツアーからの早期撤退など苦しい時期を過ごし、昨季はメルセデス・ランキング(MR)85位に沈んだ。今季はQTランク4位から始まり、第1回リランキングは堂々の1位で突破。中盤戦の出場権を獲得し、ここまでMR11位と2勝目が目前の復活劇は、黄金世代の今季の“復権”と重なってくる。

「デビューから何年か経つと“怖さ”が出てくる。みんなそれを乗り越えてきた。勇気づけられます」

5月の「ヨネックスレディス」では新垣比菜が6年ぶりとなる2勝目を挙げ、6月の「宮里藍 サントリーレディス」では大里桃子が3年ぶりに勝った。さらに臼井麗香と天本ハルカが初優勝。開幕戦から前週の「資生堂 レディス」までの18試合で黄金世代は6勝を挙げ、トップ10入りを外した試合は一度もない。台頭してきたプラチナ、ダイヤモンドに代表される下の世代に、この2年は押されがちだったが、河本は「しぶこ(渋野日向子)、(畑岡)奈紗は海外で頑張っているし」と、新たな強さを備えた同世代の仲間たちを誇らしげに話した。

この日の4バーディは残り50ヤードの3打目をピンそば1メートルにつけた11番パー5など、すべて前半のインで奪ったもの。「後半は風が強くなってチャンスが少なかった。風の中でも伸ばしていかないと上に行けない」と残念そうだったが、経験を重ねて苦しいときを克服してきた25歳には「3年かけてパッティングに取り組んできた」と胸を張る武器がある。今季平均パット数(パーオンホール)は1.7319で1位。2003年度生まれの櫻井心那、川崎春花と最終組で回る第3ラウンドの今季平均ストロークも1位の69.6789だ。

河本が初優勝した2019年は全39試合中、黄金世代がトップ10に入らなかった試合は「大東建託・いい部屋ネットレディス」の1試合だけしかない。開幕からの連続トップ10入りは21試合を数え、渋野、小祝さくら、勝みなみら7人で12勝を挙げた。今季はここまで5人で6勝。「年間平均ストロークで70を切りたい。そうすれば自然と勝てるでしょう。目指すのはそこです」。首位と4打差で臨む週末決戦。現在70.7570の平均ストロークが目標に近づくほど、黄金世代の通算50勝目が見えてくる。(文・臼杵孝志)

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