アプローチの極意!藤田寛之が技術の全てを実践解説【動画リンク有】

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深堀圭一郎(以下:深堀):
プロ31年目を迎えるシーズンになるんですね。長いですね。

藤田寛之(以下:藤田):
30年って長いですね。

深堀:
31年前のプロになる頃のスイングと今の自分のスイングって芹澤さんに出会ったのもあるけど、今見たら大きく変わってる?

藤田:
全然違いますね。今みたいにスマホで撮れないのでスイングの形は覚えてないですけど、イメージは尾崎直道さんでした。高校時代は中嶋常幸さん。

深堀:
けっこう振りちぎってた感じなの?

藤田:
自分のイメージではですよ。全然振りちぎってないんですけどね。

深堀:
今のスイングで特徴的なのは体の回転もだけど、番手によって松山英樹選手みたいに、1回トップで間を置くじゃないですか?あれは自然になったのか?作ったのか?

藤田:
あれは自然にできたんですよね。あの当時の自分はあの間を作りたくないと思ってやっていました。

深堀:
自然にできたのは何を注意していたらあのスイングになりましたか?

藤田:
あの頃は海外のメジャーに行くようになって海外のパワーのある選手を見てきて、少しタメを作るとか、下半身をしっかり踏ん張りながら振りに行くということを、トレーニングからスイングに落とし込むことを少しやりました。ウェートトレーニングを始めたのがその頃だったのでそういう関係もあるかもしれませんね。

深堀:
力が出るポイントは人によって違うから、そんな感じですよね。

藤田:
溜めたパワーをガンと出すトレーニングをスイングの中に入れていこうとちょっと考えていたら、スイングのテンポが変わったと思います。自然になっていきましたね。

深堀:
スイングが早くなっちゃったとかってありますか?風とかでスイングテンポが早くなったりとか。

藤田:
ほとんどないですね。風はほんと得意な方です。

深堀:
僕も早くなってしまうんですけど、トップでしっかり待てるのは才能ですね。

藤田:
最近は動画を撮ったりしますし、芹澤さんに間のことを言われるようになって自分では意識していないですけど、2021年あたりはボールが曲がるので、自分の中で間が無くなってたり、打ち急ぎというのは言われることがありました。SWなどで50ヤードをゆったり打つドリルとかやりました。

ショートゲームが抜群な藤田

深堀:
もう1つすごいことがあって、ショートゲームが抜群にうまいんですよ。グリーン周りのチップショットやパッティングなんかはオンエアーに出さないで僕が聞きたいくらいです。何をどう練習していたんですか?

藤田:
パッティングは元々上手かったみたいですね。ビッケマジックって大学時代から言われていました。

深堀:
独特な自分のスタイルをいつ頃から気づいたものがあったのか?それとも最初からそれを貫いているのか?

藤田:
たぶん最初から上手かったんだと思うんですけど、昔も今もパターマットを結構やるんですよ。昔は数を決めてやっていた時期があって、それも多感な高校生時代にやっていて、そのころの蓄積ってすごい大きいのかなって思います。パターマットで自分の打ち出す方向と打ち出す強さの感覚をまずはベースとして持っておくのが、今でも大事なのかなって思います。

深堀:
余談ですが、彼の名前が付いたマットを2つ買いました。パターマットで反復でやり続けることが大事なんだね。

藤田:
反復で同じことをやるのが、自分としては大事かなって思います。

深堀:
パッティングは出だしの30センチくらいが大事ですか?

藤田:
自分はもう出だしだけですね。

深堀:
打ち方的にはいろいろあるんですけど、出だしが自分の思い通りに転がる打ち方を探すってこと?

藤田:
そうですね。出だしが1番大事で、打ち方は二の次ですね。

深堀:
会場ではどういう練習してるの?

藤田:
会場では2本ティを立てて、その間を通すこととアライメントスティックをボールと自分の目線の間に置いて、目線の矯正が非常に大きいですね。

深堀:
打っている最中の目の動きは重要にしてますか?

藤田:
インパクトする前の目は、必ずズレが出るので、インパクト前の目線と、打った時のボールのズレはチェックしています。

深堀:
尾崎直道さんがご飯を食べている最中に箸などを置いて、体を合わせてるって聞いたことがありますね。

藤田:
マス目とガラスはやばいですね。

芝質によって変えたアプローチ

深堀:
海外に行って、いろんなグリーンやいろんなコースが出てきて、自分が国内で練習してきたことが通用しないとか、もうちょっと何かしないと自分らしくできないってことに、また新しい壁が見えたとこもあるじゃない。その時はどうやって乗り越えていきましたか?

藤田:
なかなか乗り越えられなかったというのが、自分の中での結論なんですけど、アプローチに関しては、コーライ芝じゃなく洋芝だったりするので、そのためにウェッジを変えたりしていました。コーライだと上から打ってボールにスピンをかけるんですけど、その打ち方だと弾かれてしまうので、打ち方自体を払う打ち方に変えました。

深堀:
海外に行くといろいろな芝があるので、その経験が若いうちにできるのは良いことですね。自然に覚えるのは大きいもんね。

藤田:
頭でなく、感覚でとらえられるのが良いですね。そういう時間は必要なんじゃないかと思いますね。

芝質によって打ち分ける

深堀:
ここは人工芝ですけど、芝の違いでどういう風に打ち方を変えるのか、ちょっと打ってもらっても良いですか。まずは日本の芝で打つ打ち方を教えてもらっても良いですか?

藤田:
フェースをオープンにして、ボール位置は右足前でちょっと上から潰すように打ちます。

深堀:
ちょっとバンスを当てながらポンって感じなんですね。

藤田:
バンスの弾きを感じながらそれをスピンに変えるイメージです。

深堀:
オーガスタなどの洋芝の時はどうやって打っていますか?

藤田:
フェースを開くと、バンスを使うことになるので、フェースはほとんどスクエアでボールの位置が真ん中くらいにします。打ち込むとバンスが当たるので、打ち込まずに払い打つイメージです。

深堀:
払うというのはフォローの意識が強くなるんですか?

藤田:
フォローの意識が強くなります。

深堀:
バックスイングもあまりコックを使わずに自然になっていますよね。

藤田:
そうですね。グリーン上でもグリーンを噛むスピンではなく、自然に上から落ちてくるようなボールになります。ウェッジのロフトも日本だと58度とか59度なんですけど、海外へ行くと、60度とか62度にします。

深堀:
欧米の選手はウェッジを4本とか入れている選手も多いと思うんですけど、本数でカバーするより打ち方でカバーしたいんですか?

藤田:
そうですね。本数よりも、日本ならそこでカバーできるというのが、なんとなく自分の中にあったんですけど、海外とか状況に合わせて、ウェッジの数を増やす方が、打ち方をあまり変えられないので、地面が硬いところで打ち方を変えるのはなかなかできないので、バンスがないウェッジにロフトをつければ、打ち方を変えずにそのボールが打てるんですよね。

深堀:
状況をいつも的確に判断して、使えるものを使っていく、ダメなものはやめる。あと基礎練習。何やっても基礎練習が1番つまらないんだけど、それが1番効くんですよね。

藤田:
基礎練習が1番大事かもしれないですね。

深堀:
ですから、みなさんうまくなりたいなら、基礎練習を怠らずにやってください。

KeyPOINT「構えたロフト角のまま打つ」

芝の違いによる打ち方ですね。藤田選手は海外に行ったり、日本を転戦しながら、自分の打ち方を磨いていったなかで、海外に行った時に今までの打ち方では通用しないという事で、プラスアルファの打ち方を覚えたと思うんですね。

日本の本州は基本的にコーライ芝、ラフは野芝という硬めの芝でどうしてもボールが浮きやすいので、右足の前にボールを置いて、クラブを上から入れて、ボールがクラブの下に入って当たり、ちょっと低めでスピンをかけていくというのが主な打ち方でした。

欧米は柔らかい芝だったり、硬くてボールが浮いていない状況で、日本の打ち方をするとハーフトップみたいになってしまいます。なので、上から入れるような打ち方をしないでロフト通りにボールを上げて、その落下速度でボールを止める打ち方を選ばなくてはいけません。

ボールの位置を体の中心にして、手も前に出さないで、少しフォロースルーで打つイメージです。フェースの面を立てないで構えた角度でそのまま打つことで、落下速度でボールをコントロールします。
パターと同じようにテークバックをします。構えたロフトの角度のまま体と一緒に振ることが大事です。

インパクトで手を使って合わせるクセがあるか場合は、グリップエンドとお腹がくっついていると思って、体と一緒に動かすことが楽だと思います。タメを作らないことが大事です。練習だと、左ワキにヘッドカバーを挟むと手を使いにくくなりますので、左ワキが離れないように振ることが大切です。

詳細は動画をご覧ください。

深堀圭一郎(ふかぼり・けいいちろう)/プロフィール。1968年10月9日生まれ。東京都出身。1992年のプロ転向。2000年、01年の「住建産業オープン広島」では、続けてジャンボこと尾崎将司に競り勝った。03年の「日本オープン」では、最終日に5打差を逆転して優勝し、自身初の日本タイトルを獲得。05年にはシーズン2勝を挙げて、賞金ランキングは自身最上位の3位に入った。現在はシニアツアーに参戦中。

藤田寛之(ふじた・ひろゆき)/プロフィール。1969年6月16日生まれ。福岡県出身。少年時代は野球に打ち込んでいたが、父親の影響でゴルフに出会うと高校時代に頭角を現した。92年にプロ転向し、97年のサントリーオープンで初優勝。年齢を重ねるごとに成績を上げ、2012年は日本シリーズJTカップ3連覇を含む、年間4勝を挙げて初の賞金王に輝いた。2019年には史上6人目となる生涯獲得賞金15億円に到達している。20-21シーズンはショットの不調もあり23年間保持していたシード権を喪失。22シーズンはシード復帰を目指す。

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