涙の2勝目の岩井明愛、最終日16番のぶっ飛びアイアンとは?

春先の優勝とは違ったプレッシャーを感じながら、ショット力で涙の2勝目を手繰り寄せた岩井明愛。左は最後まで優勝を争った小祝さくら

この試合、岩井明愛のバッグには、アスリート好みのキャビティアイアン、ヨネックス EZONE CB511フォージドと、いわゆる飛び系と言われるヨネックス EZONE FSアイアンが投入されている。最終日16番でピンそば80センチにつけたのは、EZONE FSアイアンの5番だった。グリーンに直接着弾したにもかかわらず、実測191ヤードの距離をランはわずか1メートルちょっと。今どきのぶっ飛びアイアンは、飛んで止まるから、これを使わない手はない。

ヨネックスのEZONE FSアイアンはヘッド単体のパーツ販売のため、吊るしで見かけることはほとんどない。ヘッドは反発エリアを広げたカーボンハイブリッドの構造だ。新素材のマイティマレージングフェースに、グラファイト制振材、カーボンプレート、S45C軟鉄鍛造の4ピース構造となっている。低重心化したうえに、幅広のソールはV字型で抜けがいい。まさに、「飛んで上がって止まる」の技術を詰め込んだアイアンといえよう。岩井のアイアンは、さらに細かな調整を鉛でしており、削りも入っているように見える。プロ用になっているとはいえ、使い込まれた様子にその信頼度が伺える。
 
では、我々がぶっ飛び系のアイアンを使う場合は、どんなことに気を付けたらいいだろう。最近のぶっ飛びアイアンは、単に飛ぶというだけではない、アイアンに必要な機能をしっかり備えたものが多く出ている。ストロングロフト&長尺化で飛距離は伸びるものの、球が上がりにくい、振りにくいというマイナス面を払拭しているのだ。その機能面は各社の技術によってそれぞれ違うが、7番アイアンでのロフト角が25~27度のものが多く、シャフトも37インチを超えるものが多い。また見た目も重要で、ボテッとしたものは以前に比べて少なく、面長ではあるものの、アスリートライクな見た目が重要視されている。
 
購入の際に注意したいのが、アイアンの番手ごとの流れだ。上の番手にいくにしたがってロフトピッチが狭まっていたり、5番と7番と9番を比べると、5番に近い7番だったり、9番に近い7番だったりということがありえる。できれば他の番手のスペックもしっかり見ながら、試打をして選びたい。

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