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ゴルフは、屋外よりインドアで練習した方が上達が早い? 練習場の賢い使い方とは

飛んでいくボールの行方が気にならないのがインドア練習場。各種計測機器によって、スイングの安定やスイング作り、調整などがしやすい (撮影:ALBA)

屋外の打ちっぱなしがどんどんなくなりつつある現在、インドア練習場が激増し、主要な駅前には複数のインドア練習場がある時代になりました。色々な初心者を見てきましたが、昔だったらありない初心者が出現したのとインドア練習場の増加は、リンクしています。

そのひとつが、すべてレンタルでデビューするというパターンです。

都市部のインドア練習場は、レンタルクラブも料金に入っているので、手ぶらでゴルフ教室に通って、ゴルフを覚えて、同じように、手ぶらでコースデビューとなるのです。昭和のゴルファーには、ちょっと考えらないようなことですが、グローブと、ボールと、ティペグと、マーカーは持ってきました、と胸を張られて最初は本当に困りました。

インドアでのゴルフレッスンは、確実に当てることに特化する傾向があり、初心者の場合、飛距離50ヤードでも、まあまあな感じに見えてしまいます。野外の練習場なら、周囲の人たちの飛距離や弾道も見えますから、ある程度飛ばないとダメだ、と思うのですが、インドアにはそれはありません。当てるのは上手いけど飛ばないためにゴルフを楽しめない、という初心者が激増したのです。

コースを体験して、飛距離不足を認識した初心者が、飛距離を伸ばすために通うのもインドア練習場。飛距離計測できる打席が多いので、数字で飛距離アップを実感して、目標を立てることができます。

インストラクターやレッスンプロは、ある意味で“ガチャ”。優劣や経験もあれば、相性もありますし、教える分野に得意不得意もあります。ただ、最低限必要な飛距離アップに関しては、極端な酷い例を除いて、どうにかしてくれるもので、ましてや、我流を貫くよりも何倍も早く目標に到達できるはずです。

指導者に関しては、ダメだと思ったら別の指導者に変更してもらうか、それでもダメならば、別の施設に行くことが正解です。我慢して付き合っても、お金と時間が無駄になるだけだからです。

最寄りの駅から徒歩圏内という立地が多く、気軽に行けて好きなように練習できるのがインドア練習場の魅力。

飛距離の目標をクリアしたら、次のテーマは、飛距離の安定。打つたびに10ヤードも前後してしまうのは問題だと考えて、方向よりも、アイアンはもちろん、ウッド系でも飛距離を安定させましょう。そのためには、少し飛距離が落ちても良いと考えます。最大飛距離と、安定した飛距離は必ずしもイコールにはならないからです。

飛距離を安定させる練習をしやすいのはインドアのハイレベルなメリットのひとつ。また、クラブを変更した直後の安定性を高めるのにも、数字は嘘をつかないのでインドア練習場を推薦します。もちろん、最近では屋外であっても、計測が可能な練習場もあるので、そのような環境を利用できるゴルファーは、あえてインドアにする理由はないかもしれませんが、そのときの状況によって、屋外とインドアを上手く使い分けるという選択肢は考えておいていいと思います。

インドア練習場のようにすべての面をネットで囲まれている狭い施設を業界用語で鳥カゴと呼びます。鳥カゴは、上手く使えば、バーディやイーグルと色々な鳥を捕獲できる可能性を秘めています。球の行方はほぼ気になりませんから、計測した数値を元にしたスイングのベース作りや調整がしやすい。

都市部では、屋外の練習場がその数を急激に減らし、練習場難民も発生している現在、計測機器が常設されたインドア練習場のメリットを最大限に活用するのが令和ゴルファーのスタンダートといえるでしょう。

(取材/文・篠原嗣典)

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