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片岡尚之は今季2度目の最終日最終組 相棒・栗永遼キャディは「ドンと構える」

片岡尚之は最終日最終組で東北福祉大の後輩、金谷拓実と直接対決(撮影:鈴木健夫)

<フジサンケイクラシック 3日目◇2日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>

首位タイでスタートした片岡尚之は4バーディ・4ボギーの「70」で回り、トップと1打差のトータル4アンダー・2位で最終日へコマを進めた。

「つかれました…」と開口一番にボソッ。無理もない…今大会が行われているのは“真のモンスターコース”と呼ばれる山梨県の富士桜カントリー倶楽部。この3日間をトータルアンダーパーでラウンドできているのはたったの12人だ。
 
片岡はスタートホールの1番パー4でセカンドをグリーン右サイドのバンカーに入れるも、「距離は20ヤードぐらいで、そこまでやさしいバンカーではなかったんですけど、寄ったらいいかなと思って打ったら入っちゃいましたね」とおはようチップインバーディ。「朝一はすごいいいスタートが切れた」といい出だしのシーンを振り返る。

次のホールでボギーを打ってしまったが、きのう「6番と8番ホールが楽しみ」と言っていたアウトコースのパー5を、きっちりと得点源にした。6番は長めのパットを決め、8番は2オン2パットでバーディを奪うことに成功する。だが「早々に楽しみを失っちゃって(笑)」と、そこから9番、そして注目ホールの16番パー3、さらに17番パー4でボギーを叩き3つスコアを落とす。「苦しかったんですけど、何とか最終ホールでバーディが来た」と、それでも最後は気持ちよくフィニッシュすることができた。
 
モンスターコースについては、「なんか…慣れてきちゃいましたね」と感覚が馴染んできた様子。そして「こういうのが1番危ないでしょ(笑)」と笑う。「しかも下からすごい伸ばしてたんで、もしかしたら難しくなくなっちゃったのかなと思ったんですけど…インに入ったらちゃんと難しかった」とスコアを1つ落とした後半を思い返す。

今週の相棒であるキャディの栗永遼氏に要因を聞くと、「切り替えが上手。ボギーが来てももう次のティグラウンドに行ったら切り替わってる感じ」という答えが返ってくる。ミスをしても次のホールにひきずらないスタイルが、モンスターを相手にするにはちょうどいい。さらに「3パットはしないし、グリーンを外しても寄せる。きょうは詰めが甘かったですけど、きのうまで本当に異次元でした」とも話す。

ちなみに栗永氏は今年、女子ツアーで通算1勝の淺井咲希と結婚し、6月には第一子となる男の子も誕生した。そんな淺井と初タッグを組んだ2019年の「CAT Ladies」で初優勝に導き、22年9月には「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で尾関彩美悠(あみゆ)とも勝っている。今大会の片岡で勝つと通算3勝目となる。「1年ぶりの優勝争いなので死ぬ気で頑張ります。僕はドンと構えるだけ」と、当然ながら支える準備は整っている。
 
片岡は最終日について「結構、他もすごく伸ばしていたので、もしかしたら何人か伸ばしてきて混戦になるかもしれないですね」と、伸ばし合いになることも想定。難コースだからこそだれがスコアを伸ばすのか、落とすのか予測不可能な状態なのは間違いがない。初日2位タイ、2日目首位タイ、そして2位で挑む最終日の片岡が優勝プレートを手にすることはできるのか。「ドンと構える」サポートも受けながらツアー2勝目へ向かっていく。(文・高木彩音)

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