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桑木志帆が15番パー5で今季11個目 “イーグルクイーン”候補の本領発揮

イーグルクイーンの最有力。桑木志帆が面目躍如だ(撮影:福田文平)

<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 2日目◇18日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6506ヤード・パー72>

技ありの2オンが今季11個目のイーグルを呼び込んだ。497ヤードの15番パー5。残り223ヤードを3番ウッドでピン手前5メートルに運んだ。フックスライスのスネークラインを完璧に読んで、カップの真ん中から沈めた桑木志帆が笑顔でギャラリーの歓声に応えた。

2打目はフェアウェイからだったが、10メートルほど先の左前方に張り出した木の枝が気になる位置だった。フェードが持ち球の桑木にとって、さらに難易度が上がる状況。「でも、左足下がりのライだったので球は上がらないと信じて打った。スプーン(3番ウッド)は得意な方なんで」と迷わず振り抜いた。フェードがかからないようにストレートの球筋にしての会心ショットに、「短いパー5は果敢に攻めているつもりです」と胸を張った。

イーグルのシーズン最多はコロナ禍で統合された2020-21年に勝みなみがマークした13個。単年では昨年の川岸史果が12個が最多だ。統合シーズンを除き、ツアー記録に王手をかけたことを知った21歳は「えっ⁉ やだぁ~。聞きたくなかった。緊張するじゃないですか」と“拒絶反応”を示したが、顔は笑っていた。

イーグルクイーン候補が今季の“ベストイーグル”に挙げたのは、4月の「フジサンケイレディス」最終日の18番パー4で放った一打だった。155ヤードの2打目を7番アイアインでカップに放り込み「人生最長イーグルだった」と自画自賛した仰天ショットとなった。

この日はパー5の8番で2打目にドライバーを握る“直ドラ”でグリーン手前のエッジまで運ぶなど、「ランが出るので、夏くらいからよく直ドラをやっています。スプーンの延長みたいな感じで、そんなに難しくないですよ」と涼しい顔で話した。

首位から出たこの日は1番から3連続ボギーを叩くなど、「71」と1つ伸ばしただけで、トータル8アンダーの6位に後退したが、通算3勝目を狙うプロ4年目にはイーグルという大きな武器がある。残り2日間でイーグルを上積みできれば、首位との3打差はあっという間に縮めることができる。(文・臼杵孝志)

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