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飛ぶフェードで今季5勝目の竹田麗央 『SWのフルショット』でスライサーから脱却できる!【優勝者のスイング】

サンドウェッジのフルショットでしっかり距離を出すことができれば、長いクラブでもボールがつかまる(撮影:鈴木祥)

台風10号の影響で36ホールの短期決戦となった「ゴルフ5レディス」を制したのは、メルセデス・ランキングでトップを走る竹田麗央だった。最終日は、3番から4連続バーディを奪うと、後半に入って10番パー5、そして首位タイで迎えた最終18番パー4でもスコアを伸ばし、今季5勝目を飾った。

持ち球はフェードで、飛距離が魅力の選手。現在のドライビングディスタンスは、平均261.97ヤードで4位につけている。今大会でも優勝争いが佳境を迎えた最終日のバックナインで、10番と18番、どちらも飛距離のアドバンテージを活かしてバーディを奪った。

そんな大きな飛距離を生むフェードボールはどうすれば打てるのか。また左から右に曲がるスライスとはどう違うのか。プロコーチの南秀樹に学ぶべきポイントを聞いた。

「フェードとスライス、どちらも左に出て右に曲がるのは同じ。違いはボールがつかまっているかどうかです。スライスして飛ばない、大きく曲がるという場合は、インパクトでボールをコスっていて、つかまえきれていません。一方、フェードはしっかりとボールがつかまっているので、飛距離が出るし、曲がりも少ないのです」

低スピン化した現代のギアでは、フェードでもドライバーでランが期待でき、アイアンショットではドローに比べグリーンに止めやすいメリットがあるだろう。曲がりが大きいスライスから飛ぶフェードへ、ボールをつかまえるにはどうすればいいのか。まずはスライスにも2タイプがあることを理解したい。

「スライスでボールがつかまらないのは、インパクトでフェースが開いているのが原因。フェースが開くのも2通りあって、フェースを戻しきれずに右を向くのと、ハンドレイトにフェースが上を向くケースがあります。曲がりが大きい人は右を向いていて、打ち出しから高く上がり距離が出ていないなら上を向いている可能性が高いです」

どちらのタイプもロフトが一番寝ているサンドウェッジでしっかりと距離を出すことが練習になる。「フェースが右を向く人は、クラブがインサイドから寝て入っていることが多いんです。ダウンスイングでヘッドが腰の高さに来たときに、前傾角度とフェース面が同じになっているかチェック。手元が体から離れないように、左ヒジが下を向くようにしてクラブを立ててインパクトすることを覚えましょう」。

一方、フェースが上を向く人は、ハンドファーストのインパクトを意識したい。「右手の握り方から確認してください。上からではなく、横から握ること。そうすると、右の手首が甲側に折れ、角度ができます。スイング中はこの角度をキープすること。インパクト前後で手首の角度が解けやすいので、最初は手首を固めて小さなスイングからはじめましょう」。

ミドルアイアンは飛距離が出せても、ショートアイアンやウェッジのフルショットになると、飛距離が出ないという人は少なくないだろう。サンドウェッジのフルショットでしっかりと距離を出すことが、竹田のような飛ぶフェードへの足がかりとなる。高さと距離を意識して練習してみよう。

■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。

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