おやじゴルフニュース「還暦過ぎにゴルフに目覚めたおやじの到達点はどこなのか?」
最近、ようやく練習とラウンドのバランスがよくなり、いい按配で仕上がりつつあります。しかも、冷静に自分を見つめてエクササイズをしているので、以前より効果的&効率的かと思います。そこで還暦過ぎにゴルフに目覚めた、おやじの到達点はどこなのか? いろいろ探ってみます。
まず理想の練習スタイルとしては、相性のいいレッスンプロからいろいろ学び、ゴルフの腕前を上げていく、これがベストです。その場合はどれぐらいうまくなるでしょうか。
ゴルフの専門家が教えるのですから、当然「綺麗なスイング」を手に入れ、「飛距離アップ」もするでしょう。そして腕前もメキメキ上達し「シングルハンデ」も夢ではありません。
ただし、それをやるにはお金があって、時間もあり、出会いを模索し、やる気まんまんになって、かつ根気強いなど、あらゆる面の条件を満たさないといけません。最終的にはクラブ競技などで優勝が出来るくらいまでは上達しそうです。定年後、お金と時間に余裕のある方は、ぜひ頑張ってください。
一方、そんなに手間ひまをかけてられない。週1回ぐらいの練習で、自己流ゴルフを研鑽するしかない人もおるでしょう。
私を含め、多くのアマチュアゴルファーがこの部類に入ります。今後どれだけ伸びしろがあるか、項目別に考えてみます。
1)飛距離は伸びるか
おやじゴルファーにとっては、飛距離を伸ばすのは至難の業です。年齢的に体力&筋力が衰える時期ですからね。だから現状維持がせいぜいでしょう。
誰でも還暦を過ぎると、飛ばなくなったなと感じます。特に長年通っている馴染みのコースでは、目標とするハザードの距離を覚えているので「いつものバンカーに届かなくなった」と衰えが如実に分かります。
個人的には全盛時、ドライバーを210~220ヤードぐらい飛ばしていましたが、現在180~190ヤードぐらいかなあ。200ヤードを越えることは、芯を食ったりしない限りないですね。そこでがっかりしてはいけません。70歳台になったら、恐らくもう一段、飛距離が落ちて170~180ヤード時代が来るでしょう。実際、70代の人でそんなゴルフをしている人が沢山いますからね。
じゃレッスンプロにつかないで、飛距離をアップさせるにはどうしたらいいか。ずばり高反発クラブの使用を勧めます。まずはそこか~。
個人的な感触では、従来の低反発クラブより、10ヤードぐらいは飛ぶ気がします。けど高反発ドライバーを使ってドラコンを取っても、「インチキ」「反則だ」「それはゴルフじゃない」と罵詈雑言のオンパレードで、全然面白くありません。日本での高反発ドライバーの使用は、ズルで卑怯者のやることのようです。
だから最初から、高反発ドライバーを使っていることを周りに言わないほうがいいですね。こっそり使いましょう。最近はいろいろ圧力が加わるので、高反発ドライバーをやめて、気軽に低反発ドライバーを打てばいいやという気分になっています。
2)スコアメイク
アマチュアの場合、ドライバーの飛距離が衰え、パーオンをしなくなったからスコアは乱れると考えがちですが、それは自分に都合のいい考えです。
一度、ドライバーの飛距離200ヤード前後のトップシニアやトップアマ女子ゴルファーと、ラウンドなさるといい。できないなら、そういう人たちのゴルフを観戦しましょう。
みなさん、パーオンができなくても、そこからしっかり寄せワン狙いをします。我々が飛んでいた頃の寄せワン狙いの距離は、グリーン手前30~50ヤードぐらいで、そこからピン手前2メートルぐらいにつける。そういうことをやっていました。成功できる確率は低かったですけどね。
それから現在、還暦を過ぎてからの寄せワンゴルフはどう変化したのか? 今は飛ばないのでミドルホールで2回打っても、100ヤードぐらいを残すのが一般的です。だから、その距離を寄せる練習をしています。
しかしながら、そこから寄せワンをとるのは至難の業。つまり寄せワンのプランが、寄せツープランへ変わるのです。それでも寄せツーをベースにゴルフをしていけば、90台前半のスコアは出せるということです。
3)アプローチの練習は大事
アマチュアのゴルフで大事なのは、やはりショートゲームとなります。100ヤード以内を寄せて、2パットで収めればかなりスコアアップします。そのアプローチですが、とにかくピン10メートル近くに寄せられるかがポイント。そこから2パットの寄せツーでいいのですから。
アプローチショットは、練習場のエクササイズでは限界があります。コースに早めに着き、本物の芝でアプローチをするのが肝要かと思います。
となるとラウンドスタイルも、出来るだけ遅いスタートを取り、ゆっくり現場で練習したほうがいいのです。自分のホームコースは、いつも10時台のスタートにしています。だから早めに着いて、たっぷり練習をします。
有名な女子プロでも、未だに暇を見つけては100ヤードぐらいのショートコースを回っている、そういう選手がいますからね。
以前、後藤修先生に教わっていた頃は浜松まで合宿するから来いと言うので参加したら、ショートコースだったのにはあんぐりでした。でもそこで地味にアプローチを研鑽していく、それが大事なようです。
あとアプローチで悩んだ場合は、9番アイアンのスライド打ちや、チッパーなどを使うのもありです。以前に悩んでチッパーを買いましたが、弱ったときはそれを使います。また調子が戻ればウェッジにすればいい。保険の意味で、秘密兵器を揃えておけば損はないです。
4)パターは慣れ
現在、茨城のコースに在籍して月1回ほどラウンドをしていますが、そこのベントグリーンが速くて、スティンプメーターで計測すると10フィートちょっとあります。通常のコースは8~9フィートですが、1フィート速いぐらいでもあなどれません。だいぶ速く感じましたね。
そのグリーンに慣れるまで半年ぐらいかかりましたか。従来の打ち方の3分の2ぐらいの距離感でちょうど寄る感じですかね。
この高速グリーンに慣れると、ほかの高速グリーンで打ってもちゃんと寄るのに驚きます。スティンプメーターって正確なんだなって、改めて思いました。ちなみにホームコースはツーグリーンなので高麗グリーンもあり、そっちのスピードはなんと7フィート弱。沖縄で遅い高麗グリーンに打ち慣れているので、タッチが合うのです。
日頃ベントグリーンに慣れている人が、いきなり7フィートの高麗グリーンを打てと言われたら、相当面食らうと思いますよ。
最終的にはどこでもいいのですが、自分の基準コースを作っておいて、それより速い遅いで調整して、タッチを合わせることが出来ると思います。どちらかといえば速いグリーンにタッチを合わせておくと、何かと応用は効きますね。
5)競技での活躍
男子プロの世界にシニアツアーがあるように、アマチュア競技にもシニア部門があります。違いはティの位置だけで、グリーン周りはまったく一緒で楽しめる。それがゴルフの面白いところです。
シニアのカテゴリーは各コースによって違ってきますが、だいたい60~65歳ぐらいでシニア入りとなります。今、知り合いがそのシニア競技にチャレンジして、昔の栄光よもう一度状態となっています。プロ同様、昔活躍したゴルファーがまたシニアで輝く、そういうことがあり得るのです。
昔、鶴舞CCのキャプテン杯で優勝したことがあります。シニアになり、また競技で活躍する。その競技リベンジを、虎視眈々と狙っています。ただ現在は、スランプ上がりで、まだ1ホールで10ぐらい叩いてパニックになることがあるので、その病を克服してからですかね。
まさかあまり叩き過ぎて、その場で倒れて死んだふりもできないですから。当初は春に競技参戦の予定でしたが、年内に参戦できればなと思っています。しばしお待ちを。
というわけでジジイになっても、自分を騙し騙し出来るのがゴルフ、元気のバロメーターとして大いに役立ちます。
■プロフィール■
木村和久
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
とがしやすたか
1959年生まれ。東京都出身。「青春くん」などで知られる4コマ漫画家。ゴルフ好きが高じて雑誌でラウンドレポートなども展開。
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