山下美夢有の“全英制覇”に父は笑顔、母は涙 「またひとつ思い出をもらった」

山下美夢有優勝の後、母は泣き、父は笑った。(撮影:ALBA)

<AIG女子オープン 最終日◇3日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>

愛娘の優勝を見届けると、コーチも務める父・勝臣さんは笑い、そして母・有貴さんは泣いた。山下美夢有がメジャーでの海外ツアー初優勝を、家族の目の前で成し遂げた。

現地には父、母、そして妹の蘭さんが同行。今週の国内男子ツアー「リシャール・ミル チャリティトーナメント」に出場していた弟の山下勝将は日本に残ったが、起きて観戦していたという。トロフィーを持った山下を中心にした家族写真を撮影することもできた。

父はコーチ目線も交えながら、「フェアウェイにもほぼ行っていた。最後のほうはね、どうしてもプレッシャーがかかってくるけど良かったと思う」と娘のプレーを褒めたたえる。「74」と落とした前日は、深夜1時過ぎまで“親子会議”を開いたことも明かす。朝の練習場で、「動画を見たら(見比べたら)頭の軸がかなり動いていた。それを調整したら急によくなった」という、“裏話”も話した。

母は「ひとりで頑張っているのを見ていたから…。またひとつ思い出をもらったな」と、しみじみ。今年から日本と米国と距離が離れた娘だが、「ゴルフのことは主人に全部電話が来る。私には『こんなことがあった』とか『ご飯こんなのが美味しかった』とか。あとはきれいな景色とかを写真で送ってくれるんです」と、母娘の連絡が途切れることはない。

2022年の国内メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」では母の日Vを達成し、翌年の「ニチレイレディス」では父の日に勝利を送った。そして今回は自身の24歳の誕生日の翌日と、どれも家族にとっては記憶に残る優勝ばかり。孝行娘は、これからも家族を支えに、さらなる勝利へと突き進んでいく。