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「アメリカにきて初めてゴルフが楽しめた」 西村優菜はプレッシャー解放のムービングデー

西村優菜は予選通過のプレッシャーから解放されようやくゴルフを楽しむことができたようだ(撮影:ALBA)

<DIOインプラントLAオープン 3日目◇1日◇パロス・ベルデスGC(米カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>

「シンプルに楽しめたかなと思います。あまり結果にフォーカスしすぎず、ひとつひとつできました」。デビュー戦では逃した週末のプレー。西村優菜は穏やかな笑顔とともに、米国での“初めて”のムービングデーを終えた。

予選通過を決めて「とりあえずはホッとしています」と話していたが、先週は1打及ばなかった“カットライン”の重圧は西村にとってはかなり大きなものだった。「きのうよりもプレッシャーがなくて、アメリカにきて初めてゴルフが楽しめたかなと思う一日」と、米2戦目の3日目にして初めてのびのびとプレーすることができた。それはプレー中の表情、そして声色からも伝わってくる。

出だし1番では、およそ10メートルのロングパットから3パットで痛恨のボギー発進。だが、4番、7番と伸ばすと、9番では「コースのなかはあまりギャラリーさんがいないけど、最後は盛り上がってくれた(笑)」と“きょうイチ”のバーディで折り返した。

後半14番は「自分のなかではパーフェクトだったけど、バックスピンで戻ってきちゃった。手前のラフのピッチマークに埋まっちゃってて…」と不運も重なりボギーを喫したが、風が強くなってきたなかでもそのほかはパーを並べてホールアウト。「難しさはありましたけど、ゴルフ自体は悪くなかった」と耐えた後半を振り返る。

「本当にボロボロで、どう修正したらいいかもわからず…」と絶不調で、持ち球がドローにもかかわらず、割り切ってカット目に打ってフェードやストレート系の球で攻めていたという2日目だったが、その後の練習で修正完了。「テークバックをゆっくりにすることを意識して、それがいい感じに調整できていた。きょうは徹底して、それだけを意識してやっていました」と自身のスタイルでもある“ショットでのチャンスメイク”を取り戻した。

その分「入ってくれなくて…」というパッティングには「むしゃくしゃする一日」。それでも「もうちょっとスコアが伸びてくれればよかったけど、運もあるグリーンなのでしょうがないかな」とぽこぽこ跳ねる気まぐれなポアナ芝には仲良く付き合っていくつもりだ。

スタイルを取り戻し始めたら、あとはそれを決めるだけ。「あしたは入ってくれるといいなと思いますけど、きのうからいい感じでできているので続けて調整して、あしたもいいゴルフがしたいですね」。トータル1アンダー・41位タイから迎える最終日も気負いすぎず、初めての日曜日を楽しみながら、大まくりの急浮上を狙う。(文・笠井あかり)

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