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アルゼンチンの“ワイルドボーイ” 28歳アレハンドロ・トスティって誰だ?【パリ五輪注目選手】

度々ツアーを騒がせるアレハンドロ・トスティ(写真は今年のバラクーダ選手権)(撮影:GettyImages)

パリ五輪のゴルフ競技(男子)が8月1日に開幕する。ゴルフは2016年のリオ五輪で112年ぶりに復活。今回も各国の代表60人が4日間72ホールをプレーする。開幕を前に、注目の選手たちをおさらいする。今回はアルゼンチン代表の28歳、“ワイルドボーイ”ことアレハンドロ・トスティ。

トスティはアルゼンチン代表のサッカー選手・メッシと同じロサリオ出身。4歳のとき、2001年「マスターズ」でタイガー・ウッズ(米国)の勝利をテレビで見たのがきっかけで興味をもった。両親を説得して彼の競技人生がスタートしたが、ゴルフ道具を手に入れるまでは裏庭でピンポン玉と木炭スティックをクラブに見立てて遊んだ。8歳からはバスで1時間かけて練習場に通う生活を送り始める。

15歳のときには「アルゼンチンナショナルジュニア選手権」優勝。その後も順調に成績を積み重ねて、18歳でアルゼンチン1位のアマチュア選手に上り詰めた。その後はフロリダ大学へ進学し、3年時に全米のトップ学生ゴルファーが入る「オールアメリカン」のファーストチームに選出されるなど輝かしい成績を残した。

18年にプロ転向。19年にはPGAツアーラテンアメリカ(3部ツアー)でプロ初優勝を飾り、期待の若手として注目を集めた。22年の同ツアー年間ランキングで5位に入ると、翌年の米国男子下部コーン・フェリーツアーの出場権を獲得した。昨季は23試合中10度のトップ10フィニッシュ。8月の「ピナクルバンク選手権」でツアー初優勝も挙げた。年間賞金ランク3位の資格で今季から米国男子ツアーに出場している。

今年3月に開催された「テキサス・チルドレンズ・ヒューストン・オープン」では自身初の優勝争いを演じたが、大会3日目にはこんな出来事があった。この日は前年大会覇者のトニー・フィナウ(米国)、トーマス・デトリー(ベルギー)と同組でラウンド。4番グリーン上で同じような距離を残したバーディパットの打つ順番についてフィナウともめるシーンがカメラに収められた。結果、トスティが先にパットすることになったが、険悪なムードのまま試合は進んだ。

昨年8月の優勝から2試合後の「アルバートソンズ・ボイシオープン」でも、トスティが絡んだトラブルがあった。大会初日に「67」をマークした後、突然試合からの棄権を命じられた。同ツアー側は“懲戒的な理由”とリリースを発表したが、詳細が明かされることはなかった。昨年4月には誤って許可されていないホール間でのカート移動が発覚し、同組の2人とともに2打のペナルティを受けるなど、度々騒動を起こしている。

そんなお騒がせ男、トスティにつけられたニックネームは“ワイルドボーイ”。ただ、プロ初優勝後には涙ながらにスピーチする熱い一面もある。パリ五輪ではぜひ、好成績を挙げて世間を騒がせてほしい。

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