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石川遼は「ずっと我慢、我慢」の展開から上がり3ホールで2バーディ! 最終日は「優勝争いを楽しめたらいい」

16番パー3で待望のバーディを奪取(撮影:鈴木健夫)

<フジサンケイクラシック 3日目◇2日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>

2009年、10年に大会を連覇した石川遼が13年ぶりに優勝プレートを手にする姿を見られるかもしれない。きょうのムービングデーは2バーディ・1ボギーの「69」でまとめ、トップに2打差のトータル3アンダー・3位タイで最終日へ進む。

「ずっと我慢、我慢という感じでした」と15番までバーディが来なかった一日を振り返る。前半は7回パーオンするも、バーディパットはカップの手前10~20センチで止まることが多かった。20~25メートルぐらいのロングパットを寄せきれず、2メートルほど残すシーンもあったが、それを入れてガッツパー。耐える展開が続いた。
 
6番パー5では、ティショットを打った石川が右手を上げ、ボールは右の林へ。ギャラリーが見守るなか、2打目はフェアウェイにナイスレイアップ。3打目はグリーン右に外すもアプローチを寄せてパー。ピンチを持ち前のショートゲームでリカバリ―し、何とかスコアを落とすことなくしのいだ。
 
前半はすべてパーを並べ、後半に入って11番でボギーが先に来た。「苦しい展開だったんですけど、最後の3ホールでいい考え方ができました」と、実測216ヤードの16番パー3できょう初めてのバーディが来る。8メートルの下りのフックラインを完璧に読み切ると、ギャラリーから大歓声が上がった。16番は3日目の最難関ホールで、バーディを奪ったのは石川を含めて6人だけだった。続く17番はティショットを右のラフへ入れ、グリーンを捉えることができなかったが、寄せワンでパーセーブした。
 
最終18番パー4もきょうの難易度が5番目となった難しいホール。セカンドショットはピン右手前3.5メートルにつけ、見事バーディフィニッシュ。耐えるゴルフから最後の3ホールに2つスコアを伸ばすことに成功した。「泥臭くパーを獲れた」一日に、「タフなセッティングのなか自分のゴルフができてるんじゃないかなと思います」とその内容にも満足な表情を浮かべる。
 
現在トップに立っている金谷拓実とは3打差。大会のゼネラルプロデューサーを務める戸張捷氏は中継席で「4打差でもわからない」と、我慢比べとなった大会で後続からの逆転優勝の可能性を匂わせる。「目の前に置かれる一打一打の状況に対して、自分がどういった判断をしていくのかが試されるコース。そのなかで優勝争いを楽しめたらいい」。13年ぶりの3勝目を目指すとともに、このモンスターコースとの戦いにとどめを刺したい。(文・高木彩音)

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